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リレー講座「地球はもう温暖化していない」は7月11日から、新宿教室で

投稿日 : 2016年07月05日

出会いは1冊の著作でした

 朝日カルチャーセンター代表取締役社長・石井 勤

 根拠が明確なわけではない。それなのにほとんどの人が信じていて、座りのいい決まり文句のように口にしている。「人類の課題」と位置づけられ、国連主導の国際会議が繰り返し開かれると同時に、巨額の対策費が国の予算に盛り込まれる――。「地球温暖化」という魔法のような言葉にまつわる状況を一言で言うと、そうなります。

 大多数が思い込んでいる事柄は、よりかかることもたやすく、無批判に引用され、人の意識を縛ってしまうのではないでしょうか。私自身、「人為的に排出される二酸化炭素(CO2)が地球気候を温暖化させている」という言い方に、「そんな簡単なことなのだろうか」とぼんやり思う程度で、自分で調べてみようと考えたことはありませんでした。

 出会いは1冊の著作でした。 『21世紀地球寒冷化と国際変動予測』(2015年4月、東信堂刊)。著者は東京工業大学地球生命研究所(ELSI)特命教授で、「生命と地球の歴史」を研究してきた地質学者、丸山茂徳さんです。

丸山茂徳先生1 丸山茂徳先生 東京都目黒区の東京工業大学地球生命研究所前で

胸に響いた科学者の良心

 読み進めるうち、根拠を示しながら議論を組み立てる態度に、科学者としての良心を見た思いがしました。批判的な検証を歓迎する態度、と言ってもいいと思います。そうしたすがすがしさを感じさせる態度で訴える地球寒冷化の予測に、私は衝撃を受けました。

 丸山さんは、CO2による地球温暖化論を主唱する国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の評価報告書をていねいに論破していきます。地球を温暖化させる温室効果ガスの90%は水蒸気であること、人為的に排出されるCO2は温室効果ガスのごくごく一部であり、地球を温暖化させる主因にはなり得ないこと、地球気候に最も大きな影響を与えるのは太陽活動であることがまず示されます。

 では、太陽活動はどのようにして地球気候に影響を与えているのでしょう。説明に当たって丸山さんは、デンマークの宇宙物理学者ヘンリク・スベンスマークが1997年に提唱した「スベンスマーク効果」を採用します。それは、宇宙が地球気候を支配するというシンプルな図式から出発します。

丸山茂徳先生2 話はいつも熱を帯びる

 私なりの理解で要約すると、スベンスマークはまず、地球に降り注ぐ銀河宇宙線が地球の雲の発生を誘起すると考えました。銀河宇宙線が強まると、雲の量が増え、太陽光が地表に届きにくくなって地球気候は寒冷化に向かうことになります。

 一方で、太陽風や地球の磁場が地球に降り注ぐ銀河宇宙線を弾き飛ばす働きをしています。このため、太陽活動が活発になって強い太陽風が地球にやって来ると、地球に到達する河宇宙線の強度は小さくなります。銀河宇宙線が弱まると、雲ができにくくなり、地球気候は温暖化に向かう、という説明です。

 丸山さんは、スベンスマーク効果を採用するに当たり、1000年前まで遡って、宇宙線照射量、太陽活動、地球平均気温の推移を比較検討しました。その結果は「驚くべきものだった」といいます。太陽の活動が低調になった太陽黒点最小期と宇宙線照射量が最大に増加した時期は見事に一致し、その時代は地球平均気温が最低に落ち込んでいたのです。

 では、近年の太陽活動はどういう状況にあるのでしょう。この数年、太陽活動が低調になっていることは、太陽表面の黒点の数が極めて少ないという観測結果からも分かります。と同時に、地球の磁場が弱くなっているというまた別の観測結果もあります。

 さまざまな要因を総合的に検証し、丸山さんは地球気候が寒冷化に向かう可能性が大きいという結論に達します。私にとっては、十分に説得力のある近未来予想でした。

地球寒冷化への備えの訴え

 丸山さんは、単に地球寒冷化の可能性を訴えるだけでなく、対策の必要性を強く説いています。温暖化は農作物の収穫量を減らさないが、寒冷化に向かえば、農作物は甚大な影響を受け、人類は食糧危機に直面する、との警鐘です。

 温暖化対策としてのCO2削減に多額の国家予算をつぎ込むのをやめ、食糧対策などの地球寒冷化対策へと政策転換する必要性を丸山さんは訴えます。地球温暖化という世界の「常識」を疑い、科学者として、誠実に、実証的に地球気候に向き合ったうえでの提言です。

 「常識」が誤っていると考えるなら、科学者として自説を世に問う勇気を持たなければならない。それが科学者の良心ではないのか。丸山さんは研究室で、そう語ってくれました。

 もちろん、異論はあるでしょう。それならば、あらゆる可能性を踏まえ、根拠を示しながら論じ合う態度が求められます。そう考え、私たちはリレー講座「地球はもう温暖化していない」を企画しました。地球気候は今後、どちらの方向に進むのか。科学的根拠に基づいた、健全な議論が広がることを願っています。

 リレー講座「地球はもう温暖化していない」は、中央大名誉教授で地球物理学者の深井有さんが前半の2回を担当し、後半の2回を丸山さんが受け継ぎます。

リレー講座 「地球はもう温暖化していない」

産業革命以来のCO2排出によって地球が温暖化している、このまま進むと取り返しのつかないことになると国連機関IPCCが喧伝し、その防止のためとして日本は年間3~4兆円もの巨額の負担を強いられている。しかし、この20年来、CO2排出はうなぎ登りなのに平均気温は上昇していない。またCO2の増加は世界の植生を大幅にふやしてきた。CO2脅威論の誤りは明らかなのだ。 本講座では、地球の気温と大気の歴史を数百年、数千年、数億年と遡ることで気候変動の真因は太陽活動にあることを示し、今後の気温が頭打ちから下降に向かうという予測を述べる。また、CO2脅威論に固執するIPCCの政治的背景についても触れておきたい。

  • 2016年7月11日 気温とCO2の(無)関係 ― 地球史から  深井 有
  • 2016年8月8日 太陽活動がもたらす寒冷化の予測  深井 有
  • 2016年9月12日 人類史と気候変動の関係と21世紀の国際社会変動予測  丸山 茂徳
  • 2016年9月26日 地球温暖化問題にみる科学と政治の関係  丸山 茂徳

いずれも 月曜の午前10時30分~正午

受講料 会員12,096円、一般14,688円 (税込み)

東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビルの新宿教室で

ホームページからのお申し込みはこちらから

 

 ぜひ、1人でも多くの方に受講していただき、地球気候の本当の姿について考えていただきたいと願っています。地球寒冷化の結論が正しいことが明らかになった時、食糧危機などへの備えができているよう、見守り続けるつもりです。

 朝日カルチャーセンター代表取締役社長・石井 勤