イスラム世界における宗教・民族・国境 

  • 鈴木 董(東京大学名誉教授)
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イスラム世界における宗教・民族・国境―分断と統合の基軸の歴史的変遷

今日、社会の分断と統合のきずなの動揺が、世界的な大問題となっている。社会経済的な格差に基く分断の典型は、米国における「ラスト・ベルト」郊外の製造業労働者と都市住民の分断であろう。文化的差異に基く差別による分断としては、米国の白人と黒人の分断、そしてフランスにおけるキリスト教徒と旧植民地から移住してきたイスラム教徒の分断が、代表的なものであろう。とりわけ文化的差異に基く分断の基軸は、地域により、時代により、大きく異なる。本講では、社会のしくみも、文化的統合と分断のあり方も、我々の日本とは非常に異なるイスラム世界、とりわけその中核をなす中東をとりあげ、そこでの分断の構図を、統合の基軸の変遷をたどりながら、読み解いていくこととしたい。(講師・記)

1 イスラム世界・イスラム・中東
2 統合の伝統的基軸としての宗教
3 「西洋の衝撃」としての民族主義
4 「人工的」国境と国家の不安定性

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お申し込み
日程
2021/4/26, 5/24, 6/14, 6/28
曜日・時間
第2・4 月曜 10:30~12:00
回数
4回
受講料(税込)
会員 11,880円 
設備費(税込)
660円

講師詳細

鈴木 董(スズキ タダシ)
1947年生まれ。東京大学法学部卒業。82年同大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。法学博士。専攻はオスマン帝国史、比較史・比較文化にも深い関心をもつ。東京大学東洋文化研究所助教授を経て、91年から同教授、2012年から東京大学名誉教授。著書:『オスマン帝国―イスラム世界の柔らかい専制』(講談社現代新書)、『文字世界で読む文明論 比較人類史七つの視点』 (講談社現代新書)、『オスマン帝国の解体―文化世界と国民国家』(講談社学術文庫)、『図説イスタンブル歴史散歩』(河出書房新社)、『食はイスタンブルにあり―君府名物考』(講談社学術文庫)、『トルコの食文化』(農文協)、『イスラム的共存とナショナリズム』(千倉書房)、『オスマン帝国の権力とエリート』『オスマン帝国とイスラム世界』(東京大学出版会)、『文字と組織の世界史』(山川出版社)、『大人のための「世界史」ゼミ』(山川出版社)、編著『トルコ読本』(河出書房新社)など多数。