光仁天皇と桓武天皇 その即位と長岡・平安遷都 列島の古代史
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  • 荒木 敏夫(専修大学名誉教授)
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 日本列島の古代史は、複雑で多様な展開を示しています。この講座は、大和・河内の倭王権の歴史とそれに協同、時に対抗した列島各地の歴史を織り交ぜながら、列島の古代の歴史を探ってみるものです。
 それは、古事記・日本書紀や続日本紀その他の史資料の記述を確かめ、その意味を探ってみたり、各地の発掘にもとづく新しい事実を拾い集め、その意味を確かめたりする、少し手間のいることでもあります。この講座は、日本古代史を改めて学び直してみたいと考えている方々の受講も歓迎いたします。
 今期は、称徳女帝没後の光仁朝の成立(770年)から、平安遷都(794年)にいたるまでの歴史を考えてみます。この間の歴史は、桓武の即位を用意し、平安遷都への途を開くものでした。
それは、また、<自らを「拙劣」「拙弱」の身と「即位詔」で宣べた白壁王が光仁天皇として即位できたこと、聖武の子である井上皇后の廃后に連座させて異母兄の他戸王皇太子が廃されたこと>の、二つの<僥倖>が生まれたことによるものです。二つの<僥倖>の真相を探り、光仁・桓武の即位と長岡・平安遷都が、日本史に与えた衝撃を見直してみたいと思います(講師記)。

<各回のテーマ> 
第1回  光仁朝の成立と王権-井上廃后と他戸廃太子-
第2回  桓武天皇の即位-藤原種継暗殺事件と早良廃太子-
第3回  桓武天皇の婚姻と後宮
第4回  桓武朝の廟堂-奈良末期の貴族たちの盛衰-
第5回  桓武朝の儀礼と対外政策
第6回  長岡遷都-長岡宮・長岡京-

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日程
2023/1/17, 1/31, 2/7, 2/21, 3/7, 3/21
曜日・時間
指定の 火曜 10:00~12:00
回数
6回
受講料(税込)
会員 17,820円 
設備費(税込)
990円
持ち物など
●必要な資料は当日教室にて配布いたします。
●前回の講座で配布した資料を使用する場合があります。初めて参加される方・途中から受講される方は、お手数ですが前回の資料ご希望の旨を受付までお申し出ください。(コピー代を頂戴します)
その他
★はじめてお受けいただく方には、新規用プリントをお渡しします。受付にてお申し出ください。
2017年4月開講。時代を追って進めています。途中からの受講も歓迎です。

講師詳細

荒木 敏夫(アラキ トシオ)
1946年東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程退学。1987年から専修大学文学部教授、同大学の文学部長、副学長を歴任。専攻は日本古代史。主な著書に、『日本古代の皇太子』(吉川弘文館、1985年)、『可能性としての女帝-女帝と王権-』(青木書店、1999年)、『日本古代王権の研究』(吉川弘文館、2006年)、『日本の女性天皇』(文庫版)(小学館、2006年)、『古代天皇家の婚姻戦略』(吉川弘文館、2013年)、『日本古代の王権』(敬文舎、2013年)。