新約聖書を読む ルカによる福音書のイエス
  • 教室開催

  • 中村 匡克(聖書研究者)
講師詳細

 新約聖書にあるイエスの伝記(福音書)のうち最も文学的香りの豊かな「ルカによる福音書」を読みます。著者の医師ルカはギリシャ文化に通じた教養人であり、世界史的視点から最も文学的に、かつ福音的にイエスの生涯を語っています。

 ルカの文学性は冒頭の受胎告知、マリアの賛歌、ザカリアの賛歌などからも明らかです。また受難週の記録やイエスの十字架上の七言のうち三つの言葉はルカが記録しています。

 本講義では、講師の数度のイスラエルの取材旅行やイスラエル・ツアーの案内人としての経験を背景として、現地写真や絵画を参考にしつつ立体的に講義します。

 「西洋人のキリスト教」が、「聖書の信仰」に基づいた「日本人の基督教」となるために、無教会の内村鑑三や、『沈黙』『深い河』の遠藤周作、その盟友の井上洋治神父などの先覚者が求めた基督教への道をも模索していきます。それゆえ折に触れ日本文化の粋である俳句などにも触れます。

  初日出無限の音を奏(かな)でゆく    (講師・記)

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日程
2023/7/3, 7/17, 8/7, 8/21, 9/4, 9/18
曜日・時間
第1・3・5 月曜 11:00~12:30
回数
6回
受講料(税込)
会員 19,800円 
設備費(税込)
990円
持ち物など
<テキスト>※各自ご用意ください。
 「新約聖書(新共同訳)」(日本聖書協会 版) 

・新規の方向けに配布資料がございます。カウンターにてお受け取りください。
その他
★8/21(月)はルミネ休館日ですが朝日カルチャーセンターは営業しています。世界堂側のエレベーターをご利用ください。

講師詳細

中村 匡克(ナカムラ マサカツ)
専門は英語・英文学、比較文学、聖書研究。『神が初めに創られたものとは-俳句で読む聖書物語』(日本キリスト教団出版局)、アブラハム・ヘッシェル著『人間とは誰か』(訳、同出版局)、『Bible-Mark<イエスの一生>』(吾妻書房)、『異邦人ヨブの苦難と実存―旧約聖書文学の世界』(荒竹出版)、『ワードパル英和辞典』(小学館)、『英語語義語源辞典』(三省堂)、『英語教育のための文学案内事典』(渓流社)、『ロバート・バーンズ訳詩集』(国土社)ほか。現在、当カルチャーセンターの他に、早稲田大学エクステンション・センターや教会などで、旧約聖書、新約聖書、英語聖書、キリスト教文学、聖書の読み方、シェイクスピアなどを講義している。元工学院大学教授。現在、日本英語表現学会(日本学術会議関連団体)の名誉会長。