• トライアル可

英語で読み解く英米の名短編 「幸福な王子」ほか

  • 富士川 義之(英文学者)
講師詳細

 今期からオスカー・ワイルドの童話を読みます。振り返ってみると、私が高校生の頃、ワイルドの童話「幸福の王子」や「わがままな巨人」や「ナイチンゲールと薔薇」などを原文で初めて読んだときに強く打たれたのは、作者の愛他精神、あるいはむしろ、無垢なるものの美に寄せる作者の共感であり、熱いまなざしでした。人生の長い黄昏の中で生きているいま、ワイルドの童話を翻訳する機会に恵まれて往時を思い返しているところです。この翻訳は4月中旬には刊行される予定です。ワイルドは2冊の童話集『幸福な王子とその他の童話』と『ざくろの家』を書いていますが、いずれも子供だけではなく大人のためにも書かれた童話集です。
今期はまず『幸福な王子とその他の童話』を読みます。英語は平易ですが、内容はなかなか深く、時に難解でさえあります。これらの童話集には人間の力を超える存在への畏れを知る作者の謙虚でしなやかな、そして優しい精神が生き生きと脈打っています。しばしば詩的観興さえ味あわせてくれる、ワイルドが書いた大人のための童話を愉しみながら読み解いていきます。 (講師記)※2020年4月講読開始。

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お申し込み
日程
2020/7/10, 7/24, 8/28, 9/11, 9/25, 10/9
曜日・時間
第2・4 金曜 13:30~15:00
回数
6回
受講料(税込)
会員 20,460円 
設備費(税込)
990円
持ち物など
<テキスト>プリント教材を使用します(実費)。教材カウンターでお求めください。
<参考文献>『幸福な王子 他八篇』(富士川義之訳、岩波文庫、2020)


講師詳細

富士川 義之(フジカワ ヨシユキ)
1938年生まれ。東京大学大学院博士課程修了。東京大学文学部教授、駒澤大学文学部教授を歴任。専門は英国の世紀末とモダニズム文学。著書に『きまぐれな読書』『新東西文学論』(みすず書店)、『ある唯美主義者の肖像』(青土社)、『英国の世紀末』(新書館)。訳書にナボコフ『セバスチャン・ナイトの真実の生涯』(講談社文芸文庫)、『青白い炎』(岩波文庫)、ワイルド『ドリアン・グレイの画像』(講談社)、ベイター『ルネサンス』(白水社)、アンジェラ・カーター『血染めの部屋』(ちくま文庫)、『ブラウニング詩集』(岩波文庫)など多数。2015年、「ある文人学者の肖像―評伝・富士川英郎」(新書館)が、第66回読売文学賞の評論・伝記賞を受賞。