「日本書紀」で読み解く天皇の世紀 ★9/13休講⇒9/27 10:00-11:30m11:45-13:15の2コマ授業で補講

  • 藤原 茂樹(慶応義塾大学名誉教授)
講師詳細

 神話の時代の後に、人間の時代訪れます。そのとき人間の頂に立とうとしたのが、イワレビコ(天皇の始祖)であります。彼は、海神の娘を母にもち、天神の血筋を受け継ぐ神の子として南の地に生を受ける、人間が神と共に生きる時代のはじまりを照らす英傑でした。
 これ以降いろいろなことが生起します。大和国家の成立と版図拡大の軌跡、海外との交流、交戦、税のはじまり、各代で行われる池の造成(現代でいう国家的公共工事)など、『日本書紀』には、日本の国がかたちを成してゆく初々しい姿が描かれてゆきます。そうした秩序の整備のなかで、初期の天皇の世紀を十数代にわたり、時に力を添え、時に死を蔓延させる数々の神々が、現世に現れてきます。この時代の天皇は、未知の神の猛威と向き合う苦難を抱えて生きていきました。ある時は皇子の言語能力を奪い、ある時は天皇の命を奪う神との折り合いをつけつつ時代は変転してゆきます。大神神社、伊勢神宮、出雲大社、住吉大社、気比神宮等々に祀られるに至る神々の原始的なすがたが鮮やかなのも初期天皇の世紀の特徴です。そしてなにより、天皇の始まりの姿、また后の原初のようすが描き出されていて、深く心に残ります。『日本書紀』を読み解くことは、国の形成期を知るとともに、神と人とがともに息づいていた時代の先祖たちの精神のありようをたしかめることにつながってゆくことになるでしょう。
(講師記)
*2015年10月期開講講座です。2017年7月から購読箇所の内容にあわせて講座名をリニューアルいたしました。

★9/13休講⇒補講は9/27 10:00-11:30、11:45-13:15の2コマ授業となりました。

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日程
2019/7/12, 7/26, 8/9, 8/23, 9/27, 9/27
曜日・時間
第2・4 金曜 10:00~11:30
回数
6回
受講料(税込)
会員 17,496円 
持ち物など
【推奨テキスト】『新編日本古典文学全集 日本書紀 (1)』小学館 4,814円(税込)
※必携ではありません。授業は当日配布した資料を元に進めます。
※こちらのテキストは当教室では取り扱っておりません。書店でお買い求めの際は取り寄せとなりますので、お早めにご注文下さい。
その他
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講師詳細

藤原 茂樹(フジワラ シゲキ)
1951年東京都生まれ。1981年慶應義塾大学文学研究科博士課程単位取得退学。慶應義塾高等学校教諭、神戸山手女子短期大学教授、大谷女子大学教授 慶應義塾大学文学部教授を経て現在慶應義塾大学名誉教授。上代文学会理事、古事記学会編集委員。研究分野:古代国文学全般 古代芸能。編著:『池田彌三郎の学問とその後』(慶應義塾大学出版)、『古代国文学と芸能史』(瑞木書房)、『催馬楽研究』(笠間書院)。著書『藤原流万葉の歩き方』(NHK出版)共著『万葉びとの言葉と心』(NHK出版)。監修『NHK日めくり万葉集』(NHKTV)。雑誌監修『NHK日めくり万葉集』(2008~2012年講談社 月刊)。論文:「春は皮衣を著て」「三野王の基礎的考察」「山村幸行の歌」「万葉集と催馬楽」「天平二年皇后宮踏歌考」「檜隈の芸能」「渡来芸能の消長」「火中死生」「歌の国々」他多数。