キリスト教と文学 ―遠藤周作の思索をたどる―
  • 教室開催

  • ミケランジェロのピエタ像(御子イエスを抱く聖母マリア像)(バチカン蔵)
  • 中村 匡克(英文学者)
講師詳細

 「遠藤周作の思索をたどる」の第6期(2022年7~9月)です。遠藤周作は12歳の時に愛する母が受洗するので、その母を喜ばせたい一心で、神父に「洗礼を受けます」と安直に答えてしまいます。その安直な決心が彼の「人生を大きく横切る」ほどの苦悩の源となります。その結果戦争中に、軍人から「お前はクリスチャンか」という問いに対して、何度も「いいや違います」と信仰を否定します。それは『沈黙』で愛するロドリゴ司祭を裏切るキチジローであり、イエスが十字架刑に架かると逃げた弟子たちの姿と重なります。受洗の決意が大きな苦悩の足枷になったのです。この踏絵のような信仰が「最後の殉教者」を生む原動力となり、その苦悩の思索が続くことになります。(講師・記)

 最後なる殉教者かな秋惜しむ   一声            

<各回に読む作品:お手数ですが、作品は各自でご用意ください>
第1~3回 『最後の殉教者』(講談社文庫)
第4~6回 『キリストの誕生』(新潮文庫) ※当初の予定より変更しました。

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この講座は終了しました
日程
2022/7/4, 7/18, 8/1, 8/29, 9/5, 9/19
曜日・時間
第1・3 月曜 11:00~12:30
回数
6回
受講料(税込)
会員 18,480円 
設備費(税込)
990円
持ち物など
<各回に読む作品:お手数ですが、作品は各自でご用意ください>
第1~3回 『最後の殉教者』(講談社文庫)
第4~6回 『キリストの誕生』(新潮文庫) ※当初の予定より変更しました。

講師詳細

中村 匡克(ナカムラ マサカツ)
専門は英語・英文学、比較文学、聖書研究。『神が初めに創られたものとは-俳句で読む聖書物語』(日本キリスト教団出版局)、アブラハム・ヘッシェル著『人間とは誰か』(訳、同出版局)、『Bible-Mark<イエスの一生>』(吾妻書房)、『異邦人ヨブの苦難と実存―旧約聖書文学の世界』(荒竹出版)、『ワードパル英和辞典』(小学館)、『英語語義語源辞典』(三省堂)、『英語教育のための文学案内事典』(渓流社)、『ロバート・バーンズ訳詩集』(国土社)ほか。現在、当カルチャーセンターの他に、早稲田大学エクステンション・センターや教会などで、旧約聖書、新約聖書、英語聖書、キリスト教文学、聖書の読み方、シェイクスピアなどを講義している。現在、日本英語表現学会(日本学術会議関連団体)の名誉会長。