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ヨーロッパ・ビザンツ・イスラーム 歴史の三重奏
第3回十字軍
- 教室開催
- 倉橋 良伸(電気通信大学講師)
英雄ザンギーの暗殺により、イスラーム側の攻勢は小休止となりましたが、「イスラームの擁護者」サラディン(サラーフアッディーン)が登場すると、十字軍諸国家は最大の危機を迎えます。サラディンは、シリアとエジプトを統合することに成功し、メッカとメディナも支配下に置き、その勢力はアッバース朝の全盛期を彷彿とさせるものがありました。サラディンの活躍は、ムスリムの団結を未だかつてないほどに高めていきます。
この窮地を打開するべく、西欧諸国はまたもや十字軍を起こします。第2回十字軍にも、フランス王と神聖ローマ皇帝が参加していましたが、今回はイギリス王も参加するという、十字軍史上もっとも豪華な顔ぶれが揃います。ところが、これを迎え撃つべく体勢を整えたサラディンの敵ではありませんでした。十字軍は大敗を喫して竜頭蛇尾に終わります。ここに至って、キリスト教側は戦い方を根本的に変更する必要性に迫られます。その意味でも、この第3回十字軍は大きなターニングポイントとなるのです。(講師記)
2021年4月開講。
回 日 程 テーマ
1 1/18 「イスラームの擁護者」サラディンの登場
2 2/1 エルサレム陥落 恐れていた事態の到来
3 2/15 イギリス王・フランス王・神聖ローマ皇帝の揃い踏み
4 3/1 十字軍の凋落ぶり 蔓延する絶望感
- 日程
- 2023/1/18, 2/1, 2/15, 3/1
- 曜日・時間
- 第1・3・5 水曜 10:30~12:15
- 回数
- 4回
- 受講料(税込)
- 会員 11,880円
- 設備費(税込)
- 660円
- その他
- ★授業は12時半ごろまで延長します。
★教室を変更することがございますので、各日掲示板でご確認ください。
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講師詳細
- 倉橋 良伸(クラハシ ヨシノブ)
- 1962年生まれ。上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程単位取得。専攻は、後期ローマ・初期ビザンツ帝国史。著書に『地中海世界史Ⅰ 古代地中海世界の統一と変容』、『歴史学の現在5 再生する終末思想』(以上共著・青木書店)、『古代地中海世界 古代ギリシア・ローマ史論集』(共著・清水弘文堂)、『彷徨-西洋中世世界』(共著・南窓社)、『躍動する古代ローマ世界』(編著・理想社)など。