「遠野物語」の魅力を探る  フィクションとノンフィクションの隙間の話から

  • 曲り家
  • 小田 富英(『柳田國男全集』編集委員)
講師詳細

 『遠野物語』には、村を開発した「草分け」(大同)と呼ばれる旧家や裕福な家筋に代々語り継がれている話が数多くあります。ザシキワラシ、オクナイサマ、オシラサマ、河童の話はもちろんですが、亡くなった人が見えたり、死の前兆が届いたりする奇談と言われている話群がそれです。三島由紀夫がここに小説があると絶賛した22話のような話から、昔から人びとの心を揺さぶってきた怪異譚の流れに位置づく話までが混在していますが、どれも家にまつわる話ばかりです。これらの話を、小説と民俗採集話の両面から読みつつ、『遠野物語』の奥深い世界に分け入ってみませんか。私たちが忘れかけているものが何なのか、もしかしたら気づくことになるかもしれません。ぜひご一緒に考えてみませんか。
(講師記)

この講座は終了しました
日程
2019/9/30
曜日・時間
月曜 15:30~17:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,024円 一般 3,672円

講師詳細

小田 富英(オダ トミヒデ)
東京学芸大学卒。36年間東京都公立小学校教員を勤めた後、作新学院大学特任教授を経て、現在『柳田国男全集』編集委員、日本地名研究所『地名と風土』編集長、遠野市立遠野文化研究センター研究員、常民大学運営委員、全面教育学研究会会員、『遠野物語』で交流を楽しむ会(『遠野物語』交流楽会)代表など。共著:『柳田国男伝』(三一書房)、『口語訳 遠野物語』(河出文庫)、『犯罪の民俗学 2』(批評社)、『わいわい学級』(現代書館)、『地域に根ざす民衆文化の創造―「常民大学」の総合的研究』(藤原書店)など。論文:「初稿本『遠野物語』の問題」(国文学)、「柳田国男おじいさんのメッセージ」(『毎日小学生新聞』連載)、「平地人とはだれか」の三回連載(『伊那民俗研究』『遠野学』)、「『遠野物語』と遠野郷民俗誌の間」(『地名と風土』第13号)、「新渡戸稲造と柳田国男」(『新渡戸稲造の世界』第28号)など多数。
2019年3月に新しい柳田国男の「年譜」を、筑摩書房から刊行中の『柳田国男全集』別巻Ⅰとして発表した。また、『地名と風土』で「地名学習のすすめ」を連載中。