時代考証の重要性 「神曲」を読み解くために①ーオンライン講座

  • 藤谷 道夫(慶應義塾大学教授)
講師詳細

「神曲」を読み解くために全3回シリーズ講座の1回目です。

誰もが見慣れた最後の晩餐の図ですが、これは聖書の記述を正しく反映したものではありません。レオナルドの時代の理解なのです。このように世の中で一般に信じられているものと現実との間には大きな乖離があります。人は古代のものを自分の時代の色眼鏡を通して理解するからです。キリストの磔刑図もその典型です。古代ローマの磔刑は絵画や彫刻に表わされたものとは異なります。とりわけ中世の人々は時代考証という発想が存在せず、何でも当時の延長で捉え、史実と伝説の区別もできませんでした(異なる座標に位置する恒星を動物の姿と理解する星座がそうです)。実は、時代考証の観念の有無こそが中世と近代を分かつ指標となります。いわゆるトゥルースとポスト・トゥルースの違いです。残念ながら現代はネットの普及により、再び中世のポスト・トゥルースの時代に先祖返りしてきています。現代の中世化です。この授業では、最新の考古学的な知見を織り込みながら、一般に世の中で信じられているものが都市伝説(ポスト・トゥルース)に過ぎないものであることを立体的な視点から証明していきます。(講師記)

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※藤谷先生の講座は第2週に「ダンテ『神曲』を読み解く」もあります。
https://www.asahiculture.jp/course/tachikawa/b3340527-bffc-7bea-bac6-5f1f92bcc8d5

申し訳ありませんが、この講座は満席です。キャンセル待ちをご希望の場合は、恐れ入りますが、当教室にお電話にてご連絡ください。

満席になりました
日程
2021/1/22
曜日・時間
金曜 15:30~17:30
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,190円 一般 4,290円
設備費(税込)
165円
その他
※教室でもオンラインセミナーアプリ「Zoom」ウェビナーを使ったハイブリッド講座です※先生は教室でご講義されます。メールアドレスの登録がある方には 全員に、講座開講前日に ZOOMの招待状を送ります。招待状とは別途、講義資料もPDFで送ります。招待状不要の方は開講2日前までにご連絡をお願いいたします。本講座はアーカイブ動画の配信はございません。

講師詳細

藤谷 道夫(フジタニ ミチオ)
慶應応義塾大学文学部仏文科卒。筑波大学大学院博士課程文芸言語研究科文学(西洋古典学)専攻課程修了。イタリア給費留学生としてフィレンツェ大に留学。ギリシャ神話の他、ルクレーティウスを始めとするラテン詩からダンテまでを科学と文学と哲学の視点から研究している。朝日カルチャーセンター新宿教室、横浜教室、立川教室で『神曲』の講義を継続中。著書に『ダンテ『神曲』における数的構成』(慶応義塾大学出版会)、訳書に、マリーナ・マリエッティ著『ダンテ』(白水社クセジュ文庫)、『神曲』地獄篇第1歌-第17歌(河出書房新社)などがある。