食からたどる音楽家の素顔 ベートーベン&バッハ
- 野田 浩資(ドイツ食文化研究家)
楽譜や伝記が残る多くの偉大な音楽家たち。
しかし、彼らの「食事」について語られることはあまりありません。
家庭や故郷の味、旅で出会った食べ物、貴族の招待で出会った豪華な食事…。
味や香りは、彼らの音楽にどのような影響を与えたのでしょうか。
現地の食事情に詳しいドイツ料理のシェフが「食」をテーマに様々なエピソードをご紹介します。
食べ物を通して見えてくる彼らの新たな素顔に迫ってみましょう。
今回はバッハとベートーヴェンをとりあげます。
ドイツのアイゼナハで生まれたバッハは音楽が身近にある環境で育ちました。ライプツィヒの聖トーマス教会の音楽監督になった頃、新しい飲み物「コーヒー」に出会います。当時、まだ一般市民には程遠かったこの飲み物は町の「カフェ・バウム」で味わうことができました。異国情緒を漂わせる香りや味をもとに、彼はこの店で「コーヒーカンタータ」を作曲します。
ベートーヴェンは、裕福でない環境の中、16歳で母を亡くし、彼一人で家庭を守る必要がありました。家庭料理は、ジャガイモが主流でした。ピアノのレッスンで貴族の家庭を訪れるようになり、そこで初めて食べ物のおいしさを味わうことになります。そんな彼もコーヒーにはうるさい人でした。ウィーン滞在中に飲むコーヒーは彼にとってどんな存在であり、何を思い浮かべていたのでしょうか。初めて味わう多くのウィーン郷土料理を前に、彼はだんだんと味にもうるさくなっていきました。
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◇レストラン「Zum Einhorn(ツム・アインホルン)」 公式HP➡https://www.zum-einhorn.co.jp/
- 日程
- 2021/3/6
- 曜日・時間
- 土曜 13:00~14:30
- 回数
- 1回
- 受講料(税込)
- 会員 3,300円 一般 4,400円
- 教材費(税込)
- 教材費 880円
- 設備費(税込)
- 165円
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講師詳細
- 野田 浩資(ノダ ヒロシ)
- 1947年東京生まれ。1973年より6年間ドイツ、ベルギー、スイス、モナコのホテルとレストランで料理修行。
現在、六本木にあるレストラン「ツム・アインホルン」のオーナーシェフ。
著書に『ドイツの森の料理人』、『ワイン街道美食の旅』、『新ドイツの森の料理人』、『ビールの国の贈り物』、『野田シェフのドイツ料理』、『ドイツ修道院のハーブ料理』、『音楽家の食卓』。
◇レストラン「Zum Einhorn(ツム・アインホルン)」 公式HP➡https://www.zum-einhorn.co.jp/