メンデルスゾーンのオラトリオ《パウロ》をひもとく 「目覚めよ!」とは? 迫害者の回心とその後の生き方

  • 撮影:風間久和
  • 撮影:風間久和
  • 淡野 弓子(指揮者・声楽家)
講師詳細

 パウロ(当時のヘブライ名はサウロ)はユダヤ教パリサイ派のエリートでキリスト教迫害の急先鋒として目覚ましい働きをしていました。その彼がダマスコ途上で主の光芒に目がくらみ失明しますが、主の呼びかけに促された弟子のアナニアの手によって目からうろこのようなものが落ち(「目からうろこ」という言葉はこの時が始まり)、すぐに洗礼を受けキリスト教徒となります。
 「目覚めよ!と呼ぶ声あり」のコラールで始まるオラトリオ《パウロ》は、「彼らを根絶やしに」と歌う迫害者サウロが、回心して異邦人伝道に邁進、殉教へ旅立つ場面を経て最後は善き戦いを戦い抜いたパウロを讃える合唱で終ります。
 メンデルスゾーンはシュッツ、バッハらの用いた音楽修辞学に基づいてこの曲を完成させました。当講座では各場面の音楽表現を観察しながら、作曲者の意図に迫ります。 (講師・記)


この講座は終了しました
日程
2020/2/1, 2/15, 2/29
曜日・時間
土曜 15:30~17:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,240円 一般 11,220円

講師詳細

淡野 弓子(タンノ ユミコ)
1938年生まれ。東京藝術大学を経てドイツ・ヘルフォルト教会音楽大学に学ぶ。68年ハインリヒ・シュッツ合唱団を設立し2008年まで常任指揮者。 1989年~2001年<シュッツ全作品連続演奏>を行い、全496曲を終了。2003年秋、東京・上荻の本郷教会において、教会暦に添った<バッハ・カ ンタータ連続演奏>を開始し、現在続行中。歌い手としては、シュッツ、バッハより現代に至る宗教曲、ドイツ・リート、現代作品の演奏、新作初演など。師:ヴィルヘルム・エーマン(指揮)アグネス・ギーベル、エリザベス・マンヨン(声楽)
「ムシカ・ポエティカ」代表。「ハインリヒ・シュッツ合唱団・東京」桂冠名誉指揮者。活水学院キリスト教音楽研究所研究員。CDに『ハインリヒ・シュッツの音楽』Vol.1~4ほか。著書に『バッハの秘密』平凡社新書。