趣味の社会学 日本の文化資本を考える
  • オンライン講座

  • 片岡栄美先生
  • 講師著書:『趣味の社会学 文化・階層・ジェンダー』(2019)青弓社
  • 片岡 栄美(駒澤大学教授)
講師詳細

 フランスの社会学者ピエール・ブルデューの問題関心を共有した上で、現代の文化資本とは何であるかを中心に、さまざまな角度から明らかにします。現代ではブルデューのいう卓越化(ディスタンクシオン)や文化資本のあり様が変化してきたという視点から、現代の新しい文化資本のあり方や卓越化がどのような形で実践されているかを理解します。文化の問題が社会的な不平等とどう関連するかを、子育て戦略や友人選択の基準、若者たちの趣味の世界で生じている<オタク>現象を題材に、ブルデューの見方でどう解釈できるかを、新しい資料を使ってわかりやすく紹介します。(講師・記)

【カリキュラム】
第1回 日本の文化格差の実態とブルデュー
 ブルデューの著書『ディスタンクシオン』とその理論を日本社会に適用した研究の成果を中心に、社会的地位(社会階層)が異なると文化消費やハビトゥスはどう異なるのか、誰がどのような文化活動を行っているかをブルデューの理論と概念を用いながら、解説します。日本における文化実践の階層格差、学歴差、ジェンダー差等に関する最新のデータを用いる予定です。
●文化資本、ハビトゥス、場とは
●現代日本の文化格差を読み解く: 職業・収入・学歴と文化、ジェンダーと文化
●正統文化(ハイブロウな文化)を消費する人々は少数派?

第2回 文化的オムニボア(文化的雑食)は新興文化資本か
 古典文学や芸術文化に親しみつつもカラオケやお笑いも好きというように、正統文化だけでなく大衆的な文化をも好む文化的オムニボア(文化的雑食)が世界的に広がっています。文化的オムニボアの人とはどういったハビトゥスを持ち、どのような社会的地位にある人達なのかを、世界的な最新の研究動向をふまえて、わかりやすく解説します。
●文化的オムニボアとは
●文化的オムニボアのハビトゥスにみる7つの特徴
●文化的雑食や文化的寛容性は、現代の新しい文化資本か

第3回 子育て戦略と家庭の文化の違いがその後の人生に与える影響
 子育てにおいて親の子どもへの関与の仕方は、親の社会階層によってどの程度異なるのか、しつけだけでなく子育て戦略ととらえることで、家庭の文化資本がどのように子どもに伝わっていくのかをデータとともに解説します。またその結果、子どもたちにどのような成人後の差異が生まれるかについても見ていきます。
●子育ての文化格差:社会階層によって子どもへの関与の仕方はどのように異なるのか
●親のテイスト(趣味嗜好)は子どもに相続される
●文化的な女子は成績がよい? ~文化資本と地位達成の関係

第4回 友人選択の基準にみる象徴的境界と価値・ライフスタイル
 友人選択の基準を調べることで、ライフスタイルやハビトゥスとの関連を紹介します。アメリカやフランスとの違いについても解説します。
●象徴的境界とは何か
●友人選択基準の4つの基準
●文化資本と価値観・ライフスタイル・ハビトゥスの違い

第5回 若者たちの差異空間と象徴闘争:2次元オタクと3次元アイドルオタク、正統趣味の関係性
 現代の日本の若者たちの文化的な象徴闘争の実態を、文化消費や音楽趣味などから明らかにします。ポピュラーカルチャーが主流となった若者における集団間の美学的対立とその関係性、さらに集団内部の闘争を詳しく見ていきます。
●オタク概念の拡大
●2次元オタク(アニメ、ゲームなど)と3次元オタク(アイドルオタク)のハビトゥスの違い
●音楽趣味と象徴闘争:洋楽志向は集団内で地位が高いのか?



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◇キャンセル締切(4日前)

日程
2022/7/26, 8/2, 8/23, 8/30, 9/13
曜日・時間
火曜 13:30~15:00
回数
5回
受講料(税込)
会員 16,500円 
持ち物など
【参考文献】
●講師著書:『趣味の社会学 文化・階層・ジェンダー』(2019)青弓社

講師詳細

片岡 栄美(カタオカ エミ)
専門は、文化社会学、教育社会学、社会階層論。大阪大学人間科学部卒、同大学院人間科学研究科博士後期課程単位取得中途退学。博士(社会学)。大阪大学助手、関東学院大学教授を経て現職(駒澤大学教授)。著書に『趣味の社会学 文化・階層・ジェンダー』(2019)青弓社。共著に『変容する社会と教育のゆくえ』(2018)岩波書店、『モビリティーズのまなざし ジョン・アーリの思想と実践』(2020)丸善出版、『文化の権力—反射するブルデュー』(2003)藤原書店、『社会階層のポストモダン』(2000)東京大学出版会、他。共訳に『フ―ディー グルメフードスケープにおける民主主義と卓越化』(ジョゼ・ジョンストン/シャイヨン・バウマン著)(2020)青弓社。講師情報URL: https://researchmap.jp/read0031286