「遠野物語」の魅力を探る  遠野三山神話と峠をめぐる世間話、その両極の世界から

  • 早池峰山山頂の奥宮石祠
  • 小田 富英(『柳田國男全集』編集委員)
講師詳細

 柳田国男によって記録された遠野郷の民譚は、盆地という地理的な条件からも約束されたものであったと言われています。北上山地最高峰の霊山早池峰山、盆地内に堂々と姿を見せる六角牛山、石神が住まう民間信仰の山石上山の三山には普遍的な由来譚があり、さらに遠野郷を囲む峠には、どこの峠にもありそうな怪異譚が今も語り継がれています。にもかかわらず、現代を生きる私たちに、遠野の独自性が魅力的に映るのはなぜなのか、その謎解きは未だ道半ばです。
峠の魅力に気づき、峠を歩き始めた遠野の若者たちの実践にも学び、柳田国男が山岳会の向こうをはって「峠会」を作りたいと思った動機も考えたいと思います。ぜひご一緒に考えてみませんか。お待ちしています。(講師記)

この講座は終了しました
日程
2019/11/14
曜日・時間
木曜 13:00~14:30
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,080円 一般 3,740円

講師詳細

小田 富英(オダ トミヒデ)
東京学芸大学卒。36年間東京都公立小学校教員を勤めた後、作新学院大学特任教授を経て、現在『柳田国男全集』編集委員、日本地名研究所『地名と風土』編集長、遠野市立遠野文化研究センター研究員、常民大学運営委員、全面教育学研究会会員、『遠野物語』で交流を楽しむ会(『遠野物語』交流楽会)代表など。共著:『柳田国男伝』(三一書房)、『口語訳 遠野物語』(河出文庫)、『犯罪の民俗学 2』(批評社)、『わいわい学級』(現代書館)、『地域に根ざす民衆文化の創造―「常民大学」の総合的研究』(藤原書店)など。論文:「初稿本『遠野物語』の問題」(国文学)、「柳田国男おじいさんのメッセージ」(『毎日小学生新聞』連載)、「平地人とはだれか」の三回連載(『伊那民俗研究』『遠野学』)、「『遠野物語』と遠野郷民俗誌の間」(『地名と風土』第13号)、「新渡戸稲造と柳田国男」(『新渡戸稲造の世界』第28号)など多数。
2019年3月に新しい柳田国男の「年譜」を、筑摩書房から刊行中の『柳田国男全集』別巻Ⅰとして発表した。また、『地名と風土』で「地名学習のすすめ」を連載中。