オスカー・ワイルド 複数の肖像

  • 富士川義之さん
  • 富士川 義之(英文学者)
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 英国の世紀末において、オスカー・ワイルド(1854-1900)ほどその時代の栄光と悲惨を一身に引き受けた作家はいないであろう。本人自らが豪語するように、「天分、名声、高い社会的地位、再起縦横、知的大胆さ」など、ありとあらゆるものに恵まれていた。それゆえ社交界やジャーナリズムの人気者として、すべての言動、一挙手一投足がつねに注目の的になる、世紀末のスーパースターだったのである。
 この講座では、小説、詩、批評、演劇、童話などほとんどすべての文学ジャンルで成功をおさめたワイルドの生涯と作品について概説する予定である。折しも2020年は没後120年に当たるし、今年の9月には彼の唯一の長編『ドリアン・グレイの肖像』(岩波文庫)の小訳が刊行される。また現在翻訳中の童話集『幸福な王子とその他の童話』と『ざくろの家』の新訳も来年春頃には出版が予定されている。これを機会にワイルドを改めて読み直してみたいと考えている。 (講師・記)                                                                                                                                                                                                                                           
 

お申し込み
日程
2019/10/19
曜日・時間
土曜 13:00~14:30
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,300円 一般 3,960円
教材費(税込)
-
持ち物など
筆記用具

講師詳細

富士川 義之(フジカワ ヨシユキ)
1938年生まれ。東京大学大学院博士課程修了。東京大学文学部教授、駒澤大学文学部教授を歴任。専門は英国の世紀末とモダニズム文学。著書に『きまぐれな読書』『新東西文学論』(みすず書店)、『ある唯美主義者の肖像』(青土社)、『英国の世紀末』(新書館)。訳書にナボコフ『セバスチャン・ナイトの真実の生涯』(講談社文芸文庫)、『青白い炎』(岩波文庫)、ワイルド『ドリアン・グレイの画像』(講談社)、ベイター『ルネサンス』(白水社)、アンジェラ・カーター『血染めの部屋』(ちくま文庫)、『ブラウニング詩集』(岩波文庫)など多数。2015年、「ある文人学者の肖像―評伝・富士川英郎」(新書館)が、第66回読売文学賞の評論・伝記賞を受賞。