熊野の歴史と信仰 聖地の生成と展開

  • 那智の瀧
  • 熊野本宮
  • 鈴木 正崇(慶応義塾大学名誉教授)
講師詳細

 紀伊半島南部の広大な地域に拡がる熊野が、古代から現代まで聖地としての連続性を保ち続けた理由は何であろうか。熊野は本宮・新宮・那智から構成され、山と海と森と川が織りなす景観や歴史は各々個性的である。平安時代中期から鎌倉時代にかけては上皇や貴族による熊野詣が流行し、「伊勢へ七度、熊野へ三度」とされ「蟻の熊野詣」と称されるほどであった。身分や階級を問わず、多くの人々が熊野に憧れを抱き、難行苦行に耐えて熊野を目指した。王都に暮らす人々は、山奥の異郷の地の熊野へ参詣し、救いと甦りを求めた。その理由は何だったのか。本講座では、熊野の聖地としての原動力を探り、その構成原理を明らかにする。特に、山岳信仰と修験道を考察の中核に置いて「異種混淆の想像力」に迫る。(講師記)

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日程
2020/12/14
曜日・時間
月曜 13:00~14:30
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,300円 一般 4,400円
その他
・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

鈴木 正崇(スズキ マサタカ)
1949年東京都生。慶應義塾大学大学院修了。文学博士。現在、慶應義塾大学名誉教授。日本山岳修験学会会長。著書に、『中国南部少数民族誌』(三和書房)、『山と神と人』(淡交社)、『スリランカの宗教と社会』(春秋社)、『神と仏の民俗』(吉川弘文館)、『女人禁制』(吉川弘文館)、『祭祀と空間のコスモロジー』(春秋社)、『ミャオ族の歴史と文化の動態』(風響社)、『山岳信仰』(中央公論新社)、『東アジアの民族と文化の変貌』(風響社)、『熊野と神楽』(平凡社)。編著に、『大地と神々の共生』(昭和堂)、『東アジアの近代と日本』(慶應義塾大学出版会)、『神話と芸能のインド』(山川出版社)、『東アジアの民衆文化と祝祭空間』(慶應義塾大学出版会)、『南アジアの文化と社会を読み解く』(慶應義塾大学出版会)、『アジアの文化遺産』(慶應義塾大学出版会)、『森羅万象のささやき』(風響社)。1997年慶應義塾賞、2014年木村重信民族藝術学会賞(民族藝術学会)、2016年秩父宮記念山岳賞(日本山岳会)。