中途受講はできません
数学カフェ
対数の発見
- 教室開催
- 中村 滋(東京海洋大学名誉教授)
「数学カフェ」は名前の通り、カフェでコーヒーを飲むように、気楽に数学の美しい一場面を楽しんでいただくシリーズです。
毎回、数学の美しい花を一輪だけ切り取り、ゆっくりと鑑賞していただきます。
最初に1時間半ほど講師が話し、後半30分は質疑応答や討論形式で進めていきます。
数学は人間の頭の中で抽象化し、理想化したものを対象としているので、純粋で何の夾雑物もない、時間を超えた美しさがあります。
最も古くから人類文化の精粋(エッセンス)を伝え続けてきた数学の本当の姿を楽しみ、「数学は美しい」ことを実感してください。
どうぞ構えずにいらしてください。
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対数の発見 ―「掛け算」を「足し算」に変える魔法
「対数」は「掛け算」を「足し算」に変えてしまう魔法のような方法です。歴史的にも重要なその発見の意義を、改めて学び直しましょう。
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高校の教科書には、最後に「三角関数表」と一緒に「対数表」が載っています。
しかし対数とは何なのか? とか、その歴史的な意味は?と問われると、答に窮する方が多いと思います。掛け算は大変なので、「掛け算を簡単にする」ために昔から世界各地で様々な方法が工夫されていたことを 前回の数学カフェ(2023. 3. 4)でお話ししました。
しかし「対数」は「掛け算」を「足し算」に変えることで「掛け算を簡単にする」魔法のような方法です。日常生活には関係ないほどの大きな数同士の掛け算も楽々こなします。電卓が普及した現在は ほとんど使われなくなりましたが、歴史的にはとても大きな意義を持っています。
前回カフェの後半で、「掛け算」と「足し算」の間の不思議な関係である「abc予想」の話もしましたが、それとは異なる立場からの「掛け算」と「足し算」の間の関係についてお話しします。(講師・記)
注意事項
<チェックテストの返却について>中村講師担当講座時に講師より直接返却します。その場にいらっしゃらなかった方には、メール(kouzainfo3@asahiculture.com)でご返却いたします。原本はお取り置きしますので受け取りを希望される方はカウンターにお立ち寄りください。
- 日程
- 2023/9/2
- 曜日・時間
- 土曜 15:30~17:30
- 回数
- 1回
- 受講料(税込)
- 会員 3,300円 一般 4,400円
- 設備費(税込)
- 165円
- その他
- ・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。
こんな講座も
講師詳細
- 中村 滋(ナカムラ シゲル)
- 1943 年、戦時下の埼玉県に生まれ東京都で育つ。1967 年、東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。以来46年間、東京商船大学(現東京海洋大学)と学習院大学で数学を教える。東京海洋大学名誉教授。日本フィボナッチ協会副代表。著書は『フィボナッチ数の小宇宙』(日本評論社)、『微分積分学21講』(東京図書)、『数学の花束』(岩波書店)、『円錐曲線』(共立出版)、『円周率』(共立出版)、『数学史』(室井和男との共著、共立出版)、『数学史の小窓』(日本評論社)、『素数物語』(岩波書店)。