反物質で作られた原子

  • 早野龍五さん
  • 早野 龍五(東京大学名誉教授・物理学者)
講師詳細

 原子はプラスの電荷を持つ原子核に、マイナスの電荷を持つ電子が束縛された系です。最も簡単な原子は水素原子で、電荷+1の陽子に電荷-1の電子が束縛されています。その性質、特にエネルギー準位は、極めて精密に調べられています。
 これに対し、電荷-1の反陽子に電荷+1の陽電子が束縛されたものが、反水素原子です。以前は、反水素原子を作るなどということは夢物語だったのですが、現在では数千個の反水素原子を閉じ込め、エネルギー準位の測定が可能になりつつあります。
 そもそもなぜ反水素原子を研究しようとしているのか、どのように作るのか、どんな測定が可能になってきたか、など、反物質で作られた原子の研究の最前線をお話しします。(講師記) 




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日程
2019/11/23
曜日・時間
土曜 10:00~12:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,410円 一般 4,070円
その他
教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

早野 龍五(ハヤノ リュウゴ)
1952年岐阜県生まれ。原子物理学者。東京大学理学部物理学科、同大学院理学系研究科を経て、高エネルギー物理学研究所助教授、東大理学部物理助教授、1997年から東京大学大学院理学系研究科教授、2017年東京大学名誉教授。専門はエキゾチック原子。世界最大の加速器を擁するスイスのCERN(欧州合同原子核研究機関)を拠点に、反陽子ヘリウムと反水素原子の研究を行う。2011年3月以来、福島と関わり、現状分析、情報発信を行う。1998年第14回井上学術賞、2008年仁科記念賞、2009年第62回中日文化賞、著書に糸井重里氏と共著『知ろうとすること。』(新潮文庫)。
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