華夷観念(かいかんねん)で捉える中国思想史

  • 井ノ口 哲也(東京学芸大学教授)
講師詳細

華夷観念とは、一般には中華思想と呼ばれ、中国が世界の中心に位置して文化的に最も優れており、その支配領域もしくは文化圏から離れた所に中国の文化的な恩恵を受けない民族がいるとする漢民族特有の世界観です。本講座では、中国思想史の流れを、この華夷観念を切り口として捉えることで、中国とは何か、を考えます。(講師・記)
―今期概要―
導入では、華夷観念を考える手がかりとなる各時代の中国思想のトピックについて概観します。
そして、まず統治者の徳による感化・教化による治世を理想とした春秋時代の孔子・戦国時代の孟子の思想とその限界について、次にこの半世紀にわたる出土資料研究の成果を手がかりに「中国」とは別の領域にあるとされた戦国時代の楚文化圏の漢代にかけての展開について、そして中央集権体制が整備された秦代・漢代の天下観とその中央に位置する天子・皇帝という存在について、それぞれ考えます。(講師・記)

【カリキュラム】予定※状況によって変わることもございます。
導入  4月10日(土)華夷観念で捉える中国思想史
第1回 5月8日(土)徳治を説く儒者たち
第2回 6月12日(土)「中国」と楚文化圏
第3回 6月26日(土)天子と皇帝
【その後のカリキュラム】予定※状況によって変わることもございます。
第4回 7月 漢民族の少数民族対策
第5回 8月 仏教の定着と浸透
第6回 9月 冊封体制と律令国家
第7回 10月 朱子学の普及
第8回 11月 明の遺老
第9回 12月 四庫全書の世界観
第10回 1月 世界の中の中国
第11回 2月 経済発展・海洋進出・宇宙開発
第12回 3月 「中国」の意味

お申し込み

注意事項

初回のみハイブリッド形式。2回目からは教室のみを予定。

日程
2021/4/10, 5/8, 6/12, 6/26
曜日・時間
第2週・第4週 土曜 13:00~14:30
回数
4回
受講料(税込)
会員 13,200円 一般 17,600円
設備費(税込)
660円

講師詳細

井ノ口 哲也(イノクチ テツヤ)
山口大学人文学部卒業。東京大学大学院人文社会系研究科アジア文化研究専攻(東アジア思想文化専門分野)博士課程修了。博士(文学)。1998年~2000年、中国政府奨学金留学生として北京師範大学哲学系に留学。専門は、後漢時代の経学と思想。著書に、『入門 中国思想史』(勁草書房、2012年)、『後漢経学研究序説』(勉誠出版、2015年)、編著書に『教養の中国史』(ミネルヴァ書房、2018年)がある。