シューベルトのオペラ

  • 堀 朋平(国立音楽大学講師)
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 3月の前回講座では《フィエラブラス》という作品の第1幕フィナーレを、詩と音楽の両面、そしてその思想的な背景からじっくり鑑賞しました。シューベルトが最後に完成させたこのオペラには、①キリスト教圏とイスラム教圏の争い、②深く悩む東洋人、③「憧れ」と「自制」の葛藤、といった問題がぎっしり詰まっていました。さすが、28歳の作曲家が「大交響曲」へと向かう直前に書かれた渾身の一作!といった感じです。
 今回はその続きとして、第2~3幕を分析します。フィエラブラスの勇気が別の人物に「伝染」し、あたたかな友情が広がっていくさまを味わいましょう。詩人・作曲家の親友コンビは、力を合わせ、ある確固とした思想をこのオペラで表現したのです。あわせて別のDVDも鑑賞することで、大胆な演出が作品の思わぬ面を浮き彫りになる――そんな面白さもご紹介したいと思います。 (講師・記)

この講座は終了しました
日程
2019/8/30
曜日・時間
金曜 10:30~12:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,240円 一般 3,888円

講師詳細

堀 朋平(ホリ トモヘイ)
1979年生まれ。国立音楽大学・西南学院大学講師。東京大学大学院博士後期課程修了、博士(文学)。他ジャンルと交わる幅広い西洋音楽研究を志しつつ、レクチャー・コンサートなど演奏家とのコラボも行っている。著書『〈フランツ・シューベルト〉の誕生――喪失と再生のオデュッセイ』(法政大学出版局、2016年)。共著『バッハ キーワード事典』(春秋社、2012年)。共訳書にA. ハルム『フーガとソナタ――音楽の2つの文化について』(音楽之友社、2017年)など。演奏会やCDへの解説寄稿、歌詞対訳など多数。