転換期から振り返る世界史

  • 鈴木 董(東京大学名誉教授)
講師詳細

 我々の生きる時代は、世界史の大きな転換期であろう。一方ではグローバリゼーションが急速に進展し、他方では3世紀近く続いた西欧の覇権は揺らぎ、中国とインドが頭角を現しつつある。そして、二次にわたる世界大戦を経験し、近代世界の政治的基本単位だった領域的主権国家と、そしてそれを支えた民族主義としてのナショナリズムを克服する実験が、失敗したソ連、そして成否が問われつつあるがEUの形で進行しつつある。このような世界史の転換期に、人類700万年の歴史を文字と文明とのかかわりを視野におきながら振り返るのも意味あることではあるまいか。図像資料も用いつつ、論を進めてみたい。 (講師・記)
※2020年6月開講。途中受講は随時可能です。

<2020年前期 6月15日開講>
1. 世界史の転換点としての現代
2. 文化と文明
3. 文字と文字世界
4. 人類の誕生から文字の誕生まで
5. 4大文字世界の形成
6. 楔形文字世界とヒエログリフ世界
7. インダス文字世界から梵字世界へ
8. 漢字世界の形成と発展

<2020年後期>
1. ギリシア文字世界の形成
2. アレクサンダーの「大遠征」とその帝国の運命
3. ローマ帝国とラテン文字世界
4. 漢字世界の統一と分裂-秦から唐へ
5. ローマ帝国の分裂とラテン文字世界としての西欧世界とギリシア・キリル文字世界としてのビザンツ世界の誕生
6. イスラムの誕生とアラビア文字世界の形成
7. 「モンゴルの大征服」の前と後
8. 十字軍とレコンキスタ

<2021年4月期>
1. 「大航海」時代とグローバリゼーションの新段階
2. 「3大洋5大陸」の時代へ
3. オスマン帝国と「トルコの脅威」
4. 梵字世界とアラビア文字世界の浸透
5. 漢字世界における明と清と戦国日本
6. 東欧正教世界となったギリシア・キリル文字世界の中心ロシア
7. ルネサンスと宗教改革

<2021年10月期>
1. グローバル・ネットワークからグローバル・システムへ
2. 領域的主権国家と近代国際体系モデルの成立
3. ネイション・ステイトとナショナリズムの出現
4. 科学技術の発展と近代資本主義モデルの成立
5. 「西洋の衝撃」と非西欧諸文化世界の対応
6. 2つの世界大戦
7. ソ連とEUの実験
8. 中国とインドの台頭
9. 現代から未来へ

この講座は、ご入会が必要です。会員でない方は、ご入会の手続きをお願いいたします。

お申し込み

注意事項

■6月15日より開講いたします。補講を8/3、8/17、8/31、9/7に行います。
■新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、4/6、4/20、5/18、6/1は休講いたします。 (5/21更新)

日程
2020/6/15, 6/29, 7/6, 7/20, 8/3, 8/17, 8/31, 9/7
曜日・時間
第1・3・5 月曜 10:30~12:30
回数
8回
受講料(税込)
会員 26,400円 
持ち物など
資料を当日配布いたします。
<参考書>必須ではございません。
鈴木董著『文字と組織の世界史-新しい「比較文明史」のスケッチ』(山川出版社)
鈴木董著『大人のための「世界史」ゼミ』(山川出版社)
その他
教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

鈴木 董(スズキ タダシ)
1947年生まれ。東京大学法学部卒業。82年同大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。法学博士。専攻はオスマン帝国史、比較史・比較文化にも深い関心をもつ。東京大学東洋文化研究所助教授を経て、91年から同教授、2012年から東京大学名誉教授。著書:『オスマン帝国―イスラム世界の柔らかい専制』(講談社現代新書)、『オスマン帝国の解体―文化世界と国民国家』(講談社学術文庫)、『図説イスタンブル歴史散歩』(河出書房新社)、『食はイスタンブルにあり―君府名物考』(NTT出版)、『トルコの食文化』(農文協)、『イスラム的共存とナショナリズム』(千倉書房)、『オスマン帝国の権力とエリート』『オスマン帝国とイスラム世界』(東京大学出版会)、『文字と組織の世界史』(山川出版社)、編著『トルコ読本』(河出書房新社)など多数。近著は『大人のための「世界史」ゼミ』(山川出版社)。