美学講義・「生の哲学」の美学
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  • 樋笠 勝士(慶応義塾大学言語文化研究所所員)
講師詳細

 哲学の分野の一つ、「美学」は、学問としては18世紀に誕生しましたが、その学的営為そのものは古代ギリシャ哲学の時代からありました。哲学史を見ていきますと、そこに多くの美学的理論を発見できます。哲学者たちは、例えば「善」を探究する倫理学と同様に、「美」をも探究していたのです。その問題意識の中では、美とは何か、美と善はどのように異なるのか、精神的な美とは何かといった問いが中心を占めており、現代人の我々が「美学」という言葉から想像する「芸術」への問いとは異なっています。もちろん、現代の理解においては、「美学」の探究領域として「美と芸術と感性」の三者があるとされていますが、本講座では歴史的に重要な課題とされてきた「美」の問題を中心に考えていきます。
さて、「美」そのものを問うことも重要ですが、他方で、対立する「醜」とは何か、それと関わる「悪」とは何か、と問うことも重要です。そこで倫理学と問題を共有することになるでしょう。更には、「美」に関係することとして、「崇高」や「いき」のような美意識はどのようなものか、「美的な」ものを生み出す想像力や創造力はどのようなものか、センス(感性)は理性と違ってどのような認識過程をもつのか、そして、感性が対象とするもの、例えば芸術美とはどのようなものかなどが問われてきます。これらは存在論的且つ認識論的な問いでもあり、また宗教思想的且つ人間学的な側面もあります。哲学的営為としての「美学」の実相について、具体的な事象を取り上げながら様々な美学理論を紹介し、明快な解説を心がけます。(講師・記)

<1月期の予定>
ニーチェに始まる「生の哲学」は人間の哲学ですが、その人間のうちに「自然」やその美を見ています。1月期はこれを深め,さらにデュルタイ,ジンメル,ベルクソンと続けて行きます。
以前より続いている講座ですが、新規のご受講を歓迎致します。講師がこれまでの講義概要を解説します。


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日程
2022/1/30, 2/27, 3/27
曜日・時間
日曜 10:00~11:30
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,900円 一般 11,550円
その他
●資料:開講日当日の朝(9時半頃の予定)に、プリントをメール添付にてお送りします。(郵送は致しませんのでご了承ください)

講師詳細

樋笠 勝士(ヒカサ カツシ)
東京大学大学院人文科学研究科博士課程。専門は、西洋哲学・美学芸術学・記号論。現在、慶応大学言語文化研究所兼任所員。新プラトン主義協会元会長・現理事。中世哲学会理事。 編著『フィクションの哲学』(月曜社)、共著『光の形而上学』(慶應大学)及び『存在論の再検討』(月曜社)等、訳註書に「シャンポー のギョーム『命題集』」(平凡社)、「バウムガルテン『形而上学』訳註」(成城大学)など。