三つの石で地球がわかる
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  • 藤岡換太郎
  • 藤岡 換太郎(静岡大学防災総合センター客員教授)
講師詳細

 地球は46億年前に岩石と金属とからなる隕石の集合で生まれた。隕石の衝突熱でドロドロに溶けマグマの海が形成され、金属と岩石に分かれた。重い金属が内部に沈殿し、重力の作用で金属、岩石、海洋、大気などが同心円状に重なった惑星、地球(システム)となった。現在の固体地球は地震波によって、核(金属)、マントル(岩石)、地殻(岩石、海洋地殻(海)と大陸地殻(陸))の3つの層が知られている。マントルは全岩石の82.3%を占める緑色の石、海洋地殻は1.62%の黒い石、大陸は0.68%の白い石でできている。この三つの石は地球の歴史の中でこの順番にできてきたので地球の歴史を記憶している。緑、黒、白の三つの石から冥王代の歴史を見ていく。 (講師・記)

<各回のテーマ>
7月:マントルの橄欖石
まず地球がどのようにしてできてきたのかを概観する。46億年から40億年の間の6億年間、「冥王代」という時代に地球の成層構造、地球システムが形成されたシナリオを見ていく。マントルを作る緑の石、橄欖岩の実態を眺めていく。橄欖岩の分布は地表にいる我々の目では極めて少ないように見えるが地球全体で見ると最も多い岩石なのであり、すべての石の始まりで、石のイヴともいえる。

8月:海洋地殻の玄武岩
海洋地殻を作っている黒い石、玄武岩は上部マントルの緑色の石の部分融解によってできたことを見ていく。玄武岩は海洋地殻だけでなく海山や島弧の火山をも作っている。玄武岩ができるプロセスは火山の噴火やその産物、室内実験などからその化学組成や形成の物理・化学的な条件などは良く理解されている。そして花崗岩同様に様々な景観を作っていてジオパークや絶景などと言われて賞賛されている。

9月:大陸地殻の花崗岩
大陸地殻を作っている白い石、花崗岩は島弧や大陸を作っている。花崗岩はいろいろな方法ででき様々なタイプがある。日本列島では特に中国地方や北上山地に多い。花崗岩中の磁鉄鉱は砂鉄の起源になっている。花崗岩の用途は様々で人類の文明に貢献している。花崗岩には橄欖岩や玄武岩には含まれない多くの元素が含まれているために有用な金属鉱床にもなっている。最後に三つの石のまとめを行う。

この講座は終了しました
日程
2021/7/10, 8/21, 9/11
曜日・時間
第2週 土曜 13:30~15:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,900円 一般 13,200円
設備費(税込)
495円
その他
教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。
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講師詳細

藤岡 換太郎(フジオカ カンタロウ)
1946年京都市生まれ。 東京大学理学系大学院修士課程修了。理学博士(東京大学)。専門は地球科学。東京大学海洋研究所助手、海洋科学技術センター深海研究部研究主幹、グローバル・オーシャン・ディベロップメント観測研究部部長、海洋研究開発機構(JAMSTEC)特任上席研究員などを歴任。機構退職後、神奈川大学・放送大学の非常勤講師を経て静岡大学防災総合センター客員教授。潜水調査船「しんかい6500」に51回乗船。三大洋人類初潜航を達成。海底地形名委員会での功績から2012年海上保安庁長官表彰を受ける。著書に『深海底の科学』(NHKブックス)『海はどうしてできたのか』『山はどうしてできるのか』『川はどうしてできるのか』『フォッサマグナ』『三つの石で地球がわかる』(いずれも講談社ブルーバックス)『海がわかる57の話』(誠文堂新光社)『相模湾 深海の八景―知られざる世界を探る』『日本海の拡大と伊豆弧の衝突(共著)』(いずれも有隣堂)『深海底の地球科学』(朝倉書店)など多数。近著は『見えない絶景 深海底巨大地形』 (講談社ブルーバックス)。