SFを考える/SFで考える

  • 撮影:新井卓
  • 稲葉 振一郎(明治学院大学教授)
講師詳細

  近代文学の中心が「小説」である、とはいったいどういうことなんでしょうか? またその「小説」の主流がリアリズムである、とは? 
 リアリズムの小説、とは一見したところ非常にパラドキシカルなスタイルです。つまりそれは普通は、実在しない虚構の登場人物たちのが経験する/引き起こす虚構の出来事についての物語、という体裁をとります。ではなぜそれが「リアル(現実)」なんでしょうか? リアリズムにおけるフィクション(虚構)、そしてリアリティ(現実)とは一体何でしょう? 
 これに対してもっとあからさまな虚構、リアリズムではないフィクションは、近代の文芸、のみならず新たなフィクション、物語のメディアとしての映画においても、非主流的、通俗的なサブジャンルとされてきました。すなわち、ファンタジーとSFです。これらは一段価値の劣る通俗娯楽、あるいは子供向けジャンルという扱いを長らく受けてきました。これはいったいなぜでしょうか? 
 まずはこうした愚直な問いから始めて、SFというジャンルのポテンシャルについて考えていきたいと思います。 (講師・記)

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日程
2020/7/20, 8/17, 9/21
曜日・時間
第3 月曜 19:00~20:30
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,900円 一般 13,200円

講師詳細

稲葉 振一郎(イナバ シンイチロウ)
1963年、東京生まれ。1986年一橋大学社会学部卒業。1992年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。岡山大学経済学部助教授、明治学院大学社会学部助教授等を経て現職。専門は社会科学基礎論、社会倫理学。著書に、『経済学という教養』(東洋経済新報社、増補版/ちくま文庫)、『「資本」論-取引する身体/取引される身体』(ちくま新書)、『「公共性」論』(NTT出版)、『社会学入門-<多元化する時代>をどう捉えるか』(NHKブックス)、『不平等との闘い-ルソーからピケティまで』(文春新書)、『宇宙倫理学入門』(ナカニシヤ出版)、『政治の理論』(中央公論新社)など。