数学塾 オイラー「無限解析序説」から高木貞治「解析概論」へ
  • 教室開催

  • 高瀬 正仁(元九州大学教授)
講師詳細

 今日の解析学が極限の概念を基礎として構築されているのに対し、オイラーの解析学は無限小の概念に基づいています。ここに大きな相違が認められます。「無限小」から「極限」への移り行きは近代数学史上に現れた著しい現象で、「微積分の厳密化」と呼びならわされています。そこで高木貞治先生の著作『解析概論』とオイラーの著作『無限解析序説』とを相互に参照し、この変遷の場で実際に起ったことを観察して、解析学がこのような道を歩まなければならなかった理由を考察したいと思います。 (講師・記)


〈スケジュール〉※スケジュールは変更になる場合がございます。
第1回(4月) <円関数(三角関数)の無限積展開、部分分数展開>
『解析概論』では実変数と複素変数の関数の微積分を自由に駆使してこれらの展開を書き下されましたが、オイラーは無限小の力に依拠して微積分を使わずに同じ結果に到達しています。

第2回(5月) <さまざまな無限級数の総和の探索>
ライプニッツが発見した「ライプニッツの級数」や「バーゼル問題」について知られる無限級数など、微積分には多種多様な無限級数が登場します。それらの総和を求めるのに『解析概論』ではフーリエ解析などから強力な支援を受けていますが、オイラーはここでも微積分を使いません。

第3回(6月) <超越曲線の作図>
オイラーは『無限解析序説』の第2巻、第21章「超越的な曲線」において、対数曲線、指数曲線、正弦曲線、サイクロイド、双曲螺旋、アルキメデスの螺旋、対数螺旋など、多くの超越曲線を微積分の力を借りずに描きました。これに対し、『解析概論』では微積分を自由に駆使して曲線の概形を描いています。両者の手法を比較してそれぞれの特徴を観察します。



※数学塾は全3回あります。ご希望の回にお申し込みいただけます。必要に応じて前回の復習をしつつ進めますが、連続して受講される方が理解しやすいです。

※各回のお申込みも可能です。
第1回のみはコチラ⇒https://www.asahiculture.jp/course/shinjuku/47663f63-b96f-4117-3d07-6200f6d29758

第2回のみはコチラ⇒https://www.asahiculture.jp/course/shinjuku/c4df1d74-79f2-1f07-f5b4-6200f7fca4ea

第3回のみはコチラ⇒https://www.asahiculture.jp/course/shinjuku/c33af440-4e9a-7ff0-db60-6200f7ab353d

中途受講はできません

この講座は終了しました
日程
2022/4/10, 5/8, 6/12
曜日・時間
日曜 12:30~16:45
回数
3回
受講料(税込)
会員 19,800円 一般 26,400円
設備費(税込)
495円
その他
・本講座は、開講当日の窓口申し込みを承っておりません。WEBサイトでお手続きいただくか、開講1週間前までにお電話にてご予約のうえ、コンビニエンスストアでのご入金をお願いいたします。
・途中休憩があります。
・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。
・数学塾は全3回あります。ご希望の回にお申し込みいただけます。必要に応じて前回の復習をしつつ進めますが、連続して受講される方が理解しやすいです。

講師詳細

高瀬 正仁(タカセ マサヒト)
1951年、渡良瀬川上流の山村、群馬県勢多郡東村(現在のみどり市東町)に生まれる。数学者、数学史家。専攻は多変数関数論と近代数学史。東京大学を経て九州大学大学院修士課程修了。元九州大学教授。歌誌「風日」同人。著作『評伝岡潔』三部作(「星の章」「花の章」は海鳴社、「虹の章」はみみずく舎)、『高木貞治とその時代』(東京大学出版会)など。訳書『ガウス整数論』(朝倉書店)、『オイラーの無限解析』、『オイラーの解析幾何』(海鳴社)、『ガウスの数学日記』(日本評論社)など。