戦後社会のなかの「金閣寺」 三島由紀夫没後50年

  • 先崎 彰容(日本大学教授)
講師詳細

 『金閣寺』は、昭和25年に実際にあった放火事件を題材に、それから6年後の昭和31年に書かれた小説です。しかしその内容は、事件よりむしろ、戦時中の生々しい記述に充ちており、中世の「美」の象徴をめぐる壮大で緻密な議論が展開されています。
 ある意味、ミシマ文学の全てのエッセンスが入っていると言ってもよい主著を読むためには、様々な視点があるでしょう。三島研究者の論文も汗牛充棟、夥しい数があるでしょう。
 本講座では、いわば「〈わたし〉の『金閣寺』」といった雰囲気で、この作品の内容を論じるだけでなく、その後の三島のあゆみや歴史観などにも触れながら、戦後社会全体の中に『金閣寺』を位置付けられればいいな、と思っています。 (講師・記)

お申し込み
日程
2020/6/3
曜日・時間
水曜 19:00~20:30
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,300円 一般 4,400円
その他
教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

先崎 彰容(センザキ アキナカ)
1975年、東京都生まれ。東京大学文学部倫理学科卒。東北大学大学院博士課程を修了、フランス社会科学高等研究院に留学。2016年より日本大学危機管理学部教授。専門は日本思想史。おもな著書に 『ナショナリズムの復権』(ちくま新書)、『違和感の正体』 (新潮新書)、新著に『文明論之概略 ビギナーズ 日本の思想』 (角川ソフィア文庫)、『未完の西郷隆盛: 日本人はなぜ論じ続けるのか』(新潮選書)、『維新と敗戦:学びなおし近代日本思想史』(晶文社)、『バッシング論』 (新潮新書) など。