奄美・沖永良部島 新・日本風景論2

  • 奄美のガジュマル樹の胎内で三線を弾き歌う今福龍太
  • 今福 龍太(文化人類学者)
講師詳細

 奄美群島の連なりのなかで独自の存在感を見せる沖永良部島。全島が隆起珊瑚礁によってかたちづくられたこの眩い光の島では、雨はいったん地下に浸透して島を縦横にめぐる鍾乳洞のなかを流れ巡る水となり、島の各地に井川(ホー)や泉(クラゴー)となって姿を現わします。集落はそうした水場の周囲に点々と形成されてきました。水の恵みを恩寵としてとらえながら、シマビトの魂(マブイ)は想像力を介して地上と地下を往還しています。琉球の旋律を色濃くうつすシマウタや、沖永良部二世作家干刈あがたの郷愁的文学世界、さらに東松照明の知られざる写真などを介して、このスピリチュアルな小宇宙(ミクロコスモス)の秘密を解き明かします。 (講師・記)

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日程
2021/8/7
曜日・時間
土曜 18:30~20:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,333円 一般 4,433円
設備費(税込)
165円
その他
・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。
・この講座の受講料には音楽使用料が含まれています。

講師詳細

今福 龍太(イマフク リュウタ)
 1955年東京生まれ。文化人類学者。クレオール文化研究の第一人者。奄美自由大学主宰。奄美では唄者、沖縄では吟遊詩人。詩誌『KANA』同人。こだわりの場所にメキシコ、バハ・カリフォルニア、ブラジル、キューバ、台湾、琉球弧、アイルランド、世界中の汀。食べ物はフェイジョン、パモーニャ、チポトレ、ムグンザー、パクチー。夕暮れになればキルケニー、カシャーサ、シュタベントゥン、天草、レツィーナ。
 著書に『ここではない場所』、『ミニマ・グラシア』、『薄墨色の文法』、『ジェロニモたちの方舟』(以上、岩波書店)、『レヴィ=ストロース 夜と音楽』、『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(以上、みすず書房)、『ブラジル映画史講義』(現代企画室)、『小さな夜をこえて──対話集成』(水声社)、『宮沢賢治 デクノボーの叡智』(新潮選書)、『ボルヘス「伝奇集」 迷宮の夢見る虎』(慶應義塾大学出版会)、『サッカー批評原論』(コトニ社)など多数。主著『クレオール主義』、『群島-世界論』を含む著作集『今福龍太コレクション《パルティータ》』(全五巻、水声社)が2018年に完結。2021年6月に『原写真論』(赤々舎)を刊行。