数学塾  複素変数関数論の世界 リーマンに学ぶ

  • 高瀬 正仁(元九州大学教授)
講師詳細

 数学史は「数学とは何であるか」と問う学問ですから、数学と数学史は切り離すことができません。数学の理論の真実の姿は源泉に宿っていて、源泉の所在地を教えてくれるのが数学史です。この「数学塾」では、毎回ひとつのテーマを取り上げて、その理論の泉となった「一番はじめの人」の「一番はじめの作品」に沈潜して思索の流れをたどり、数学の誕生の瞬間に立ち会うことをめざします。
西欧近代の数学の神秘は「虚数」に宿っています。虚数は早くから数学史に登場し、虚数に寄せる認識の深まりと足並みをそろえているほどで、数論も解析学も数の範囲を複素数域まで広げていくときにはじめて真実の姿を現します。複素変数の関数は微積分の創造の当初から注目を集め、負数や虚数の対数が考察されていましたが、19世紀に入り、コーシー、ヴァイエルシュトラス、リーマンの手で一般理論が建設されました。本講座ではリーマンの複素関数論に焦点をあてて、複素関数論の概観をめざします。

【リーマンに学ぶ】
1851年、リーマンは「1個の複素変化量の関数の一般理論の基礎」という学位論文を書き、関数概念に省察を加え、リーマン面のアイデアを提示して、今日の複素関数論の土台を構築しました。ねらいは代数関数論の建設で、背景にはガウス、アーベル、ヤコビという先駆者が控えています。リーマンの論文に沿って全容の紹介をめざします。ヴァイエルシュトラスにも言及します。

※数学塾は1月・2月・3月の3回あります。各URLをご参照ください。
ご希望の回にお申し込みいただけます。必要に応じて前回の復習をしつつ進めますが、連続して受講される方が理解しやすいです。


この講座は終了しました
日程
2019/3/24
曜日・時間
日曜 12:30~16:45
回数
1回
受講料(税込)
会員 6,480円 一般 7,776円
その他
※休憩が入ります。

教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

高瀬 正仁(タカセ マサヒト)
1951年、渡良瀬川上流の山村、群馬県勢多郡東村(現在のみどり市東町)に生まれる。数学者、数学史家。専攻は多変数関数論と近代数学史。東京大学を経て九州大学大学院修士課程修了。元九州大学教授。歌誌「風日」同人。著作『評伝岡潔』三部作(「星の章」「花の章」は海鳴社。「虹の章」はみみずく舎)、『高木貞治とその時代』(東京大学出版会)など。訳書『ガウス整数論』(朝倉書店)、『オイラーの無限解析』『オイラーの解析幾何』(海鳴社)、『ガウスの数学日記』(日本評論社)など。