漱石を読みなおす 「門」

  • 小森 陽一(東京大学名誉教授)
講師詳細

 下級官吏・野中宗助とその妻・御米の、休日の日常生活を描いた長編小説「門」を12回で精読します。何気ない日常の中に、大日本帝国の歴史的記憶を刻み、新聞小説の読者に日々記憶の想起をうながす「門」の表現の特質について、明らかにしていきます。大日本帝国の「韓国併合」をめぐる同時代状況と、宗介と御米夫婦の生活が、どのような小説の細部で結びつけられているのかを軸に、過去に遡及する小説としての在り方を解明します。(講師記)

<全12回の予定>今期は1~3回
1  休日小説の歴史認識(1~3章)
2  野中宗助の失敗した遺産相続(4章)
3  酒井抱一の屏風(5・6章)
4  泥棒と手文庫(7・8章)
5  崖の上の家と小六の引越し(9・10章)
6  御米の病と宗助の心配(11・12章)
7  年越しとよみがえる記憶(13章)
8  宗助と御米の履歴(14・15章)
9  正月のカルタ会と「冒険者(アドベンチャラー)」
10 宗助の参禅(18・19章)
11 安井の記憶と現実(20・21章)
12 宗助の帰宅(22・23章)


<テキスト> 『門』夏目漱石
お手持ちのもので結構ですが、授業は岩波文庫をもとに進めます。
各自ご用意ください。当センターでは販売しておりませんので、ご了承ください。

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お申し込み
日程
2019/10/8, 11/12, 12/10
曜日・時間
火曜 18:30~20:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,900円 
持ち物など
テキスト『門』(岩波文庫)600円(税別)
お手持ちのもので結構ですが、授業は岩波文庫をもとに進めます。各自ご用意ください。

その他
2019年10月開講。
教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

小森 陽一(コモリ ヨウイチ)
1953年生まれ。北海道大学大学院文学研究科修了。成城大学文学部助教授、東京大学助教授・教授を経て現職。著書に『構造としての語り』(新曜社)、『読むための理論 文学・思想・批評』(世織書房)『知の技法』(共著・東京大学出版会)、『ことばの力・平和の力 近代日本文学と日本国憲法』(かもがわ出版)、『難民(思考のフロンティア)』(共著・岩波書店)。『戦後日本は戦争をしてきた』(共著・角川書店)、『理不尽社会に言葉の力を』『戦争への想像力』『生きさせる思想-記憶の解析・生存の肯定』(新日本出版社)、『天皇の玉音放送』(朝日新聞出版)、『漱石論 21世紀を生き延びるために』(岩波書店) 、『東アジア歴史認識論争のメタヒストリー』(共著・青弓社)、『壊れゆく世界と時代の課題』(共著・岩波書店)などがある。