「万葉集」における中央と地方 大伴家持の場合

  • 山﨑 健司(明治大学教授)
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 わが国最古の抒情詩集である万葉集を理解する観点として、本講座では「中央と地方」をテーマとして取り上げる。
今回取り上げるのは、『万葉集』に最も多くの歌(470首余)を残し、『万葉集』の最終編者と考えられている大伴家持。養老二年(718)、父・旅人54歳の時に誕生し、この年、旅人は中納言になっている。大伴宗家に生を享けた生粋の都びとである家持であるが、幼年時代には父旅人の赴任先である大宰府にいた時期があり、29歳の天平十八年(746)には越中守となって、以後5年間、越中で活躍。のち少納言に任ぜられ天平勝宝三年(751)8月に帰京。京官として少納言・兵部少輔・兵部大輔・右中弁を歴任、兵部少輔時代には山陰道巡察使や防人交替の業務で都を離れている。天平宝字二年(758)6月に因幡守。『万葉集』は翌三年の因幡で迎えた正月の賀歌で終わる。このように、家持もまた律令官人として中央と地方とを経験しているのであるが、この経験が作歌活動にどのような影響を与えているのであろうか。
今期は作歌活動の前半を取りあげ、以下のテーマで越中と大宰府のもつ意味を考察する。
(1)大宰府の記憶
(2)越中の官人たちとの交友
(3)越中における都びとたちとの交友

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注意事項

5/12は冬学期の補講日です。5/12の補講日は7/14です。
コロナウイルスの感染拡大防止のため、日程が変更しています。

日程
2020/6/9, 6/30, 7/14
曜日・時間
第2週 火曜 10:30~12:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,900円 一般 13,200円
その他
教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

山﨑 健司(ヤマザキ ケンジ)
1960年東京生まれ。筑波大学第二学群比較文化学類卒業。同大学院文芸・言語研究科単位取得満期退学。博士(文学)。専門は万葉集、古代和歌史。奥羽大学、熊本県立大学を経て、現在明治大学文学部教授。著書に『大伴家持の歌群と編纂』(塙書房)。主要論文に「うら悲しき景」(『国語と国文学』第94巻第4号)、「梅花歌三十二首再読」(『萬葉集研究』第36集)、「仙覚本における「読み」の展開」(『萬葉』第221号)、「大伴家持における体言止めの歌」(『論集上代文学』第36冊)など。また共著『文学史の古今和歌集』(和泉書院)がある。