子規・虚子・素十を読む

  • 谷地 快一(東洋大学名誉教授)
講師詳細

 古典俳諧と近代俳句は別物であると言明されて悲しい思いをすることがある。古典を学ぶことが俳句の実作に役立ち、俳句を作ることが芭蕉・蕪村・一茶の理解につながると信じてきたからである。たとえば、松尾芭蕉が杉山杉風(すぎやま・さんぷう)という門人に説いた〈俳諧も和歌の道の一つだから、ともかく素直な表現を心掛けなさい〉という教えを重んずれば、近代以後の俳句と古典俳諧、さらには和歌との間にさえ、警戒するほどの深い溝はないのではなかろうか。そうした眼で近代俳句を読み解き、近世(江戸時代)と近代(明治時代以後)という、文学史の便宜的な時代区分を取り除いてみたい。そのためのテキストとして、まずはホトトギス派の系譜がふさわしい、子規・虚子・素十の代表句が有効であると思うのである。(講師・記)

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日程
2019/8/29
曜日・時間
木曜 13:30~15:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,240円 一般 3,888円

講師詳細

谷地 快一(タニチ ヨシカズ)
1948年北海道生まれ。1980年東洋大学大学院文学研究科国文学専攻博士課程単位取得。博士(文学)。俳文学専攻。現在、東洋大学名誉教授。著書に『与謝蕪村の俳景 太祇を軸として』(新典社)、共編著に『芭蕉・蕪村発句総索引』(角川書店)、 江戸人物読本『与謝蕪村』(ぺりかん社)、『俳句教養講座』全3巻(角川学芸出版)等がある。