「バビロニア・タルムード」を読む ユダヤ教古典テキスト入門
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  • 市川 裕(東京大学名誉教授)
講師詳細

明治のお雇い外国人で、ユダヤ系の法学者について、講義を受けた日本人学者が後に、「非常に考えが深く・・・」と回想していたことを、前に紹介しましたが、この特徴は、すでにタルムード以来、ユダヤ的知性の特徴に数えられるものではないかと思われます。論より証拠。タルムードというテキストを読んでみれば、そのことを実感されるでしょう。
読む箇所は、「遺失物の返還について」です。遺失物は、どの時点で発見者のものとなるのか。バビロニア・タルムード第4巻『ネズィキーン(損害)』の第2篇「バヴァ・メツィアー(中の門)」です。内容とともに、議論の構造に注目していきます。特殊用語を追っていくと、タルムードが、ラビたちのやり取りを質疑応答や論争の形式で編纂していることがわかるでしょう。このユダヤ思想の醍醐味が味わえるよう、工夫したいと思います。(講師・記)

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日程
2021/10/9, 11/13, 12/11
曜日・時間
土曜 10:30~12:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,900円 
設備費(税込)
495円
その他
・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

市川 裕(イチカワ ヒロシ)
2019年3月まで東京大学教授(大学院人文社会系研究科・文学部)。名誉教授。専攻は聖書とユダヤ教。大学で法学を学んだ後、宗教学の大学院で旧約聖書を学ぶ。イエス時代以後のユダヤ教に強く惹かれ、エルサレムのヘブライ大学に留学、律法研究に取り組む。生きた宗教の現場を経験するため、現地のシナゴーク(ユダヤ教会堂)で1年間、毎朝の礼拝に出席し、一般庶民の生活の中に深く根ざした宗教の営みに感銘を受ける。帰国後に東洋の宗教を学び直し、思索を深めた結果を、主著の『ユダヤ教の精神構造』(東京大学出版会、増補改訂版2020)にまとめた。他に『ユダヤ人とユダヤ教』岩波新書2019、『ユダヤ教の歴史』山川出版社2009など。