万葉集と花―「にほふ」世界 シリーズ・花

  • 品田 悦一(東京大学教授)
講師詳細

 花が「にほふ」というとき、古代の人々がどんな感受性を働かせていたのか、具体的に探ってみたいと思います。動詞ニホフは辞典類では「本来視覚に関していう語だが、嗅覚に関する用法も古くからある」などと解説されています。この、視覚的用法と嗅覚的用法は相互にどう関係するのか。私はかねがね、ニホフとは本来〈オーラを発散する〉ことを意味する語だったろうと考えています。植物の内部に蓄えられた生命力が外側に溢れ出すこと、その具体的な現れとして、一つには色美しく咲くということがあり、もう一つにはかぐわしく香ることがあったのだ、と考えてみれば、二つの用法に連絡がつくように思うのです。それだけではありません。「紫のにほへる妹」など、女性の美しさをいう用法にも問題は及んでいくはずです。  (講師・記)

<参考テキスト> 必須ではありません。
「萬葉集本文篇」(佐竹昭広、木下正俊、小島憲之著/塙書房)

お申し込み

注意事項

■9/21(月・祝)13:30~15:00に補講を行います。(5/25更新)
■新型コロナウイルスの感染拡大予防のため4/1から新宿教室は臨時休業いたします。4/29は休講します。 (4/21更新)

日程
2020/9/21
曜日・時間
月曜 13:30~15:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,300円 一般 4,400円
持ち物など
・当日資料を配布いたします。
<参考テキスト> 必須ではありません。
「萬葉集本文篇」(佐竹昭広、木下正俊、小島憲之著/塙書房)
その他
・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

品田 悦一(シナダ ヨシカズ)
1959年群馬県生まれ。1988年東京大学大学院人文科学研究科博士課程(国語国文学)単位取得修了。上代日本文学専攻。聖心女子大学文学部教授を経て、現在、東京大学教授。著書に『万葉集の発明 国民国家と文化装置としての古典』(新曜社)、『斎藤茂吉』(ミネルヴァ書房)、『斎藤茂吉 異形の短歌』(新潮社)、共著に『「国書」の起源-近代日本の古典編成』(新曜社)、共編著に『【うた】をよむ 三十一字の詩学』(三省堂)などがある。