ベートーヴェンの生涯と作品 ミサ・ソレムニスと第九

  • 平野 昭(音楽評論家)
講師詳細

 1819年から平行して作曲を進め、1823年3月完成の《ミサ・ソレムニス》と1824年2月完成の《第九》交響曲は共通した理念・思想・表現様式で貫かれた「対作品」ではないか、という、平野の仮説を検証してみたい。前者はベートーヴェンの最大のパトロンであり同時に唯一の作曲の弟子であったオーストリー大公ルドルフのオルミュッツ大司教就任祝典のためのミサ曲であり、後者はロンドンのフィルハーモニー協会からの作曲依頼を契機として作曲された前代未聞の声楽付き交響曲である。しかし、これらに聴かれる「人類平和」への祈り、「自由と平等」の希求の背景には戦闘の響きもこだましている。 (講師・記)

〈スケジュール〉
 1:1817年以降のバロック音楽研究とミサ曲Op.86とOp.123の比較
 2:《ミサ・ソレムニス》「クレド」以降の斬新な表現が持つ意味
 3:《第九》の音楽構造の面白さ

<講座の全予定>※変更する可能性がございます。予めご了承ください。
■2020年メモリアルイヤーに向けてベートーヴェンの生涯と作品を2年かけて味わいます。2019年度は人間ベートーヴェン、2020年度は大作曲家(楽聖)ベートーヴェンをテーマに解説。

2019年度 人間ベートーヴェン
春 ハイリゲンシュタットの遺書
夏 傑作の森
秋 不滅の恋人
冬 ウィーン会議とナポレオン没落
2020年度 大作曲家(楽聖)ベートーヴェン
春 後期ピアノソナタ
夏 ディアベリ協奏曲
秋 ミサソレニムスと第九交響曲
冬 弦楽四重奏曲

この講座は、ご入会が必要です。会員でない方は、ご入会の手続きをお願いいたします。

お申し込み
日程
2020/11/16, 11/30, 12/21
曜日・時間
第1・3・5週 月曜 15:30~17:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,900円 

講師詳細

平野 昭(ヒラノ アキラ)
1949年横浜生まれ。武蔵野音楽大学大学院修了。静岡文化芸術大学名誉教授、沖縄県立芸術大学客員教授、桐朋学園大学特任教授。前慶應義塾大学文学部教授。18~19世紀の西洋音楽史研究。特にドイツ語圏の作曲家作品研究が専門領域。とりわけベートーヴェンの全作品の分析的研究。『ベートーヴェン』(新潮社)、『人と作品:ベートーヴェン』(音楽之友社)、『音楽キーワード事典』(春秋社)、『ベートーヴェン事典』(東京書籍・共著)、『ベートーヴェン大事典』(平凡社・監修と共訳)等。音楽評論家として放送出演や「毎日新聞」等執筆。