全6回通し ブラックホール研究の最前線

  • 本間希樹さん
  • (C)EHT collaboration
  • 大須賀 健(筑波大学教授)
  • 岡 朋治(慶應義塾大学教授)
  • 関口 雄一郎(東邦大学准教授)
  • 梅村 雅之(筑波大学計算科学研究センター教授)
  • 本間 希樹(国立天文台教授)
  • 柏川 伸成(東京大学教授)
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講師詳細

※各回ごとに、お申し込みいただけます。各回のURLをご利用ください。
各回の講義時刻にご注意ください。

1.7/27 10:00-12:00「ブラックホール、その基本と大いなる謎」筑波大学教授 大須賀 健
https://www.asahiculture.jp/course/shinjuku/38efa20c-858d-ec9e-9eec-5cac07137358

宇宙の神秘、ブラックホール。アインシュタインの一般相対性理論による予言から約百年かけて、人類はついにブラックホールを捉えることに成功しました。ブラックホールが生み出す重力波を検出し、ブラックホールの作り出す黒い影を観測したのです。しかし、これがゴールではありません。ブラックホールはどこにあるのか?いくつあるのか?いつ生まれたのか?星や銀河との関係は?ブラックホールにまつわる数々の謎を解明すべく、現代天文学は加速度的に進展を続けているのです。 シリーズの第一回となる本講演では、ブラックホールの基本から研究の最前線まで、ブラックホール天文学の全容をお伝えします。

2.8/10 10:00-12:00「1億個のブラックホールを探せ!」慶応義塾大学教授 岡 朋治
https://www.asahiculture.jp/course/shinjuku/f100d2df-238b-f607-5ac7-5cac08294843

現在、天の川銀河の中では約60個ほどのブラックホール候補天体が確認されています。これらは中心核を除いて全て近接連星系であり、伴星からの質量降着に伴う重力エネルギー解放によって輝いています。一方で理論計算によれば、天の川銀河に存在するブラックホールの総数は少なくとも1億個と算出されています。つまり、実はほとんどのブラックホールは見えていないのです。このような「見えない」ブラックホールも、天の川銀河中に広がる希薄なガスの運動状態を手がかりに可視化できる可能性があります。最新の電波観測による、最新の研究成果を紹介します。

3.8/10 13:00-15:00「ブラックホール合体からの重力波-ノーベル賞と、最新成果の速報-」東邦大学教授 関口雄一郎
https://www.asahiculture.jp/course/shinjuku/693993bf-005d-a970-0173-5cac09cdb2ab

重力波の直接検出が初めて達成された2015年9月14日のイベント以降、ブラックホール同士の合体からの重力波はこれまでに10イベント観測されています。装置の改良の後、2019年4月から再開された観測では、この紹介文執筆時(4/15)において既に2つの候補が見つかっています。重力波によって宇宙を探る「重力波天文学」の本格的な幕開けです。ブラックホール合体からの重力波を調べることで、従来の手法では決して知りえない宇宙の謎に迫ることができると期待されています。本講演ではその可能性について、最新の観測結果とともに紹介します。(8/10には、もしかしたら世紀の大発見がなされているかもしれません)

4.8/24 10:00-12:00「巨大ブラックホールはいかにして作られたか」筑波大学教授 梅村雅之
https://www.asahiculture.jp/course/shinjuku/4d5bd494-ea5b-4070-8b85-5cac09c2090d

2015年,重力波の初検出によって,太陽質量の数10倍のブラックホールの合体がとらえられた。そして,本年4月,イベントホライゾン望遠鏡(EHT)は,人類史上初めて巨大ブラックホールの撮影に成功した。EHTが見たのは,楕円銀河M87の中心に存在する太陽質量の65億倍の超巨大ブラックホールである。重力波で見つかった太陽質量の数10倍のブラックホールと数10億倍の超巨大ブラックホールは,どのように関係しているのだろうか。本講演では,巨大ブラックホールの起源に迫る理論的研究の最前線をご紹介する。

5.8/31 10:00-12:00「事象の地平面望遠鏡の挑戦 ついに捉えたブラックホールの姿」国立天文台教授 本間希樹
https://www.asahiculture.jp/course/shinjuku/82a472bc-5216-575a-b2b5-5cac0abe9e81

2019年4月、人類が初めて捉えたブラックホールの写真が公開され、世界中で大きなニュースになりました。この写真撮影に成功したのが、世界で200名を超えるメンバーが国際協力で推進する“イベント・ホライズン・テレスコープ”プロジェクトです。地球サイズの巨大望遠鏡を構築する国際プロジェクトの中で日本チームの代表を務める講師が、このプロジェクトのこれまでの進展や発表されたブラックホールの写真の意味、さらには今後の展望について、わかりやすく解説します。

6.9/28 10:00-12:00「遠方宇宙のブラックホール探査 初代ブラックホール発見への挑戦」東京大学教授 柏川伸成
https://www.asahiculture.jp/course/shinjuku/e840400d-b278-0ae0-593c-5cac0cd1be63

ここまでのお話でみなさんすっかりブラックホールのとりこになったことと思います。こうなると、宇宙の歴史の中で、いったいいつどのように巨大ブラックホールが誕生したのか気になってきているのではないでしょうか。実は、巨大ブラックホール誕生のメカニズムはまた解き明かされていない現代天文学の大きな問題の1つです。この講義では最新の観測で初期ブラックホールの謎がどこまで解き明かされ、何がわかっていないのか、研究の最先端について紹介します。


この講座は終了しました

注意事項

「ブラックホール研究の最前線」全6回シリーズ 通し券です。
講義時間にご注意ください。
8/10は10:00-12:00と13:00-15:00の講座があります。その他はすべて10:00-12:00です。
各回ごとでも、お申し込みいただけます。

日程
2019/7/27, 8/10, 8/10, 8/24, 8/31, 9/28
曜日・時間
第2週・第4週 土曜 10:00~12:00
回数
6回
受講料(税込)
会員 19,440円 一般 23,328円

講師詳細

大須賀 健(オオスガ ケン)
1973年生まれ。北海道大学工学部卒、筑波大学大学院博士課程修了。国立天文台理論研究部助教を経て、現在、筑波大学計算科学研究センター教授。博士(理学)。専門は、理論宇宙物理学。大規模数値シミュレーションを駆使し、ブラックホール近傍の高エネルギー現象、および超巨大ブラックホール形成メカニズムを研究している。著書『ゼロからわかるブラックホール』 (ブルーバックス)が講談社科学出版賞を受賞。

岡 朋治(オカ トモハル)
1968年生まれ。東京大学理学部卒。東京大学大学院理学系研究科修了。博士(理学)。理化学研究所基礎科学特別研究員、東京大学大学院理学系研究科助手、慶應義塾大学理工学部准教授を経て、現在、同学部教授。ミリ波サブミリ波観測に基づいて、銀河系の構造、銀河系中心、活動銀河中心核と巨大ブラックホール、星間物質の進化と星形成などの研究を行っている。最近は特に、銀河中心巨大ブラックホールの形成過程に興味をもつ。
関口 雄一郎(セキグチ ユウイチロウ)
東京大学教養学部、同大学院総合文化研究科卒業。博士(学術)。
国立天文台理論研究部研究員、京都大学基礎物理学研究所特任助教など経て、現職。第7回日本物理学会若手奨励賞、第12回湯川記念財団木村利栄理論物理学賞を受賞。専門は宇宙物理学。特に、スーパーコンピュータを用いてブラックホールの誕生などを再現し、それらの謎に迫る研究を行なっている。

梅村 雅之(ウメムラ マサユキ)
1957年生まれ。北海道大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。筑波大学助教授・教授を経て、現在、筑波大学計算科学研究センター教授。研究テーマは、宇宙の構造形成とその進化、宇宙、銀河、ブラックホール。著書に『現代の天文学-宇宙論Ⅱ』(日本評論社)、『宇宙の生命と起源』(岩波ジュニア新書・岩波書店)、『最新宇宙学』(裳華房)などがある。
本間 希樹(ホンマ マレキ)
1971年米国テキサス州生まれ。東京大学理学部天文学科卒業後、同大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程修了。理学博士。国立天文台助手、同准教授等を経て、現在、国立天文台水沢VLBI観測所所長・教授。主な研究分野は銀河系天文学。超長基線電波干渉計(VLBI)を用いて銀河系の3次元構造を研究するVERAプロジェクトや、銀河中心の巨大ブラックホールを事象の地平線スケールまで分解するEHTプロジェクト(サブミリ波VLBI)などを推進している。著書に『巨大ブラックホールの謎』(講談社ブルーバックス)など。
柏川 伸成(カシカワ ノブナリ)
1966年生まれ。京都大学理学部卒、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。日本学術振興会特別研究員、国立天文台助教、国立天文台准教授等を経て現職。理学博士。2009年井上学術賞受賞。研究テーマは遠方宇宙、初期宇宙、特に銀河の形成と進化に関する観測的研究。