現代の数学 固有値と固有ベクトルの概念を拡張した不変部分空間と未解決問題
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  • 明石 重男(東京理科大学教授)
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題目:固有値と固有ベクトルの概念を拡張した不変部分空間と未解決問題

内容: 数学者達は、新しい定理を考察する際、以下の2つの方法を用います。

方法1.「AならばB」が成立しているとき、その逆命題である「BならばA」が成立するか否か?

もし「BならばA」が成立しない場合、Bに対して、どのような条件を追加すれば、逆命題を成立させることが可能となるか?

方法2.「AならばB」が成立しているとき、Aの条件をどこまで緩和できるか?

ところが、これらの方法が、思わぬ未解決問題を生むことがあります。
 例えば、2次元実平面上の回転行列に例を見るように、一般的には、行列には、実固有値が存在しません。
それでは、回転行列を、2次元複素平面上の行列と考えるとどうなるでしょうか?また固有値や固有空間の概念を緩和するとどうなるでしょうか?
このような考察のすぐ先に、作用素論の大きな未解決問題が存在しています。
 本講座では、工学的通信路の数学的定式化であるコンパクト作用素に関して未解決であった問題と非線形解析学が与えた部分的解決について紹介します。

1.作用素の固有値と固有ベクトルの幾何学的意味=固有値と固有ベクトルの重要性
2.単位の分解=座標が存在しない距離空間で、座標の役割を果たすもの
3,コンパクト作用素=通信理論で用いられる通信路の数学的モデル
4.不変部分空間=固有値と固有ベクトル空間の拡張概念
5.不変部分空間の存在性=線形作用素論における未解決問題
6.ロモノゾフの定理=未解決問題に対する非線形解析を用いた解決

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お申し込み
日程
2021/10/2, 10/16, 11/6, 11/20, 12/4, 12/18
曜日・時間
土曜 18:00~19:30
回数
6回
受講料(税込)
会員 19,800円 
設備費(税込)
990円
持ち物など
参考書:高橋渉著「非線形・凸解析学入門」(横浜図書)
〈講義内容と参考書の対応関係〉第1回は6.1節、第4回はテキスト前半、第5回は6.3節に対応します。第2回と第3回は、自分で資料を作成します。また第6回は、波形解析の例として、エクセルを用いたプログラムを見て頂くことを考えています。
その他
・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

明石 重男(アカシ シゲオ)
1982年東京工業大学大学院理工学研究科情報科学専攻博士課程修了。理学博士。専門は応用数学と計算機科学。
1992年京都大学数理解析研究所長期研究員、1995年ローマII大学ボルテラセンター客員助教授、1999年南イリノイ大学客員助教授(新潟大学との兼任)、2013年アジア数学者会議AMC2013(大韓民国釜山にて開催)招待講演者(講演題目「ヒルベルトの第13問題と多次元数値データ圧縮最適化」)。2014年国際数学者会議ICM2014サテライト会議「非線形解析学と最適化アジア会議組織委員会」(中華民国台北にて開催)メンバーおよび基調講演者。
2010年シスコネットワーキングアカデミー公認インストラクタ。2013年より優秀インストラクタの称号授与。2015年より文部科学省管轄「高等学校理系教育推進事業SSH運営指導委員会」メンバー(新潟県立新発田高等学校担当)。2020年国立科学技術振興機構主催「SSH生徒研究発表会全国大会審査委員会」メンバー。2017年国際会議「International Conference
for Leading and Young Computer
Scientists(沖縄県の宜野湾市にて開催)」においてAchievement
Award受賞。2018年国際学術団体「Asia Pacific Society for Computing and
Information
Technology」よりフェローの称号授与。著書に「電子情報通信用語事典」(分担執筆、電子情報通信学会編、コロナ社)、「エントロピー解析とその応用」(単著、牧野書店)、「現代数学への展望」(単著、横浜図書)。訳書に「アメリカ数学会Translations
of Mathematical Monographs 222巻: Convex Analysis (著者、G.G.
Magaril-II'yaev, V. M. Tikhomirov著)」 (単訳、丸善出版(近刊))。