現代社会論 大澤真幸ゼミナール
  • 教室・オンライン同時開催

  • 大澤 真幸(社会学者)
講師詳細

 社会学・哲学・宗教・歴史・文化など幅広い対象に鋭く切り込む著作を発表する講師。現代社会をいかに論じるべきか、自身の関心のありかを語ります。
 今回は師でもある社会学者・見田宗介先生の命日に、見田先生の思考をめぐって語ります。

〈今回のテーマ〉
今回の講義は、二つの目的があります。
ひとつは、見田宗介(真木悠介)先生の一周忌にあたるこの日に、先生の学問と思想をどのように引き継ぎ、発展させるか、ということのひとつの実例を示すということ。もうひとつは、前回の「エコロジーと資本主義」の続篇でもあります。
前回も、見田先生の「現代社会の理論」や資本主義論を参考にしながら、次のような中間的な結論にまで到達しました。エコロジカルな破局に対して具体的にどのような対策がとられるにせよ、それには二つの規範的な条件が課されます。①徹底的な平等性・公平性。②違反者に対する厳しいサンクション。
これらの二つの条件が満たされるためには、さらに二つのことが同時に満たされなくてはなりません。第一に、(大多数の)人民の支持。第二に、歴史の趨勢や法則を物ともしない圧倒的な主体性(Voluntarism)。要するに、福祉に専門的にかかわってきた野本三吉さんが「福祉は衝動だ」といったのと同じような意味で、環境対策が人民の衝動にならなければならないのですが、一般にこの二つ(人民の支持と圧倒的な主体性)は背反的な関係にある。この背反性をいかにして乗り越えるのか。
このことについて考えます。真木悠介の「時間の比較社会学」を主な手がかりとしながら議論を発展させていきます。
前回の「エコロジーと資本主義」の前篇を聞いていない人にも分かるように講義いたしますから、今回からの参加でもまったく問題ありません。 (講師・記)

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日程
2023/4/1
曜日・時間
土曜 15:30~17:30
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,300円 一般 4,400円
設備費(税込)
165円
その他
・今回より教室とオンラインのハイブリッド形式で行います。

講師詳細

大澤 真幸(オオサワ マサチ)
1958年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。著書に『虚構の時代の果て』(ちくま新書)、『恋愛の不可能性について』(春秋社)、『電子メディア論―身体のメディア的変容』(新曜社)、『戦後の思想空間』(ちくま新書)、『<不気味なもの>の政治学』(新書館)、『ナショナリズム論の名著50』(平凡社)、『文明の内なる衝撃』(NHKブックス)、『自由を考える』(共著・NHKブックス)、『ナショナリズムの由来』(講談社)、『逆説の民主主義』(角川書店)、『不可能性の時代』(岩波書店)、『<自由>の条件』(講談社)など多数。
公式サイト http://osawa-masachi.com/