東アジアの中の縄文文化

  • 佐藤 宏之(東京大学教授)
講師詳細

 縄文文化は、世界的に見ても稀なほど、発達した狩猟採集民の社会と豊富な物質文化を生み出したことでよく知られている。16,000年前の氷期に始まり、2,900年前の北部九州で弥生時代が開始された約13,000年間の長期にわたり、日本列島に栄えた完新世の森林性新石器文化が縄文時代になる。
 縄文の繁栄を支えたのは、完新世になって新たに出現した東アジア極東の豊かな自然資源が背景となった。日本列島がいかに豊かな資源を持っていたか、まず紹介する。縄文を代表する竪穴住居と集落は、極東地域特有の居住形態であった(第1回)。縄文人は、こうした特有の資源環境を巧みに開発し、動物の狩猟だけではなく、クリ・トチなどの堅果類やサケマスなどの水産資源を盛んに利用した。イノシシやクリ・豆類・エゴマ・ウルシなどの管理栽培も行っていたが、定住生活の農耕社会に移行することはついになかった(第2回)。南北に長い列島では、東西日本でこうした資源の開発・利用の仕方に差異が認められ、地域ごとの人口動態の推移にも色濃く反映している。この違いが、のちの弥生時代への移行のプロセスにもおおきく影響した(第3回)。(講師・記)

第1回 10月30日(金)15:30-17:00
 環日本海地域と縄文文化

第2回 11月27日(金) 15:30-17:00
 森林性新石器文化としての縄文

第3回 12月25日(金) 15:30-17:00
 東日本と西日本の縄文時代

お申し込み
日程
2020/10/30, 11/27, 12/25
曜日・時間
金曜 15:30~17:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,900円 一般 13,200円
その他
教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

佐藤 宏之(サトウ ヒロユキ)
1956年宮城県仙台市生まれ。1982年東京大学文学部考古学専修課程卒業、(財)東京都埋蔵文化財センター調査員。1994年法政大学大学院人文科学研究科博士課程修了、博士(文学)取得。1997年東京大学大学院人文社会系研究科付属常呂実習施設助教授。1999年東京大学大学院新領域創成科学研究科(環境学)助教授。2003年東京大学大学院人文社会系研究科(考古学)助教授。現在、東京大学大学院人文社会系研究科(考古学)教授。