法と権力の思想史

  • 堀内 進之介(政治社会学者)
講師詳細

 私たちの行動や思考の履歴を最新の技術を用いて分析し、それを基に合理的な決定を行うことへの関心が日増しに高まってきている。私たち人間自身も、そうした関心の下で、社会秩序や規範の源泉とは、もはや見なされなくなってきている。
 かつて、ヨーロッパ世界では、神なる存在が全ての源泉だと見なされた時代があった。そこでは、人間の真正性や政治の正統性は、人間自身の領分ではなかった。そうした歴史に照らせば、現在進行中の事態は、過去の時代との共通点があるようにも思えてくる。
 神なる存在が全ての源泉だと見なされた時代と、これからの時代がともにどのように評価されるかは、その二つの時代の狭間をどのように評価できるかに掛っているようにも思われる。つまり、「人間を中心とする時代」をどのように評価し得るのか、にである。
 そこで、本講義では、とくに法や権力、政治といった論点を中心に、人間存在こそが諸法、諸政体の源泉であると理解し、神の摂理や自然法を実定的なものへと変更しようとした思想と哲学の系譜を、改めてたどることにしたい。 (講師・記)

<今期の予定>
 第四シリーズでは、第二次大戦後の政治秩序がどのようなものとして論じられてきたかを、特に 自由主義、科学技術、機能主義、ヒューマニズムなどとの関連を中心に見ていくとともに、このシリーズの総括を行いたい。

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注意事項

・新型コロナウイルスの感染拡大状況を鑑み5/11(月)19時からの補講はzoomを使用したオンライン講座として行います。講座の数日前に皆様にメールにてURLとパスワードをお知らせいたします。(4月24日更新)

日程
2020/1/27, 2/10, 2/24, 3/23, 5/11
曜日・時間
第2・4 月曜 19:00~20:30
回数
5回
受講料(税込)
会員 16,500円 
その他
・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

堀内 進之介(ホリウチ シンノスケ)
1977年生まれ。博士(社会学)。Screenless Media Lab. 所長、首都大学東京客員研究員。現代位相研究所・首席研究員ほか。NHKマイあさラジオ今週のオピニオンコメンテーター。専門は、政治社会学・批判的社会理論。単著に『人工知能時代を〈善く生きる〉技術』(集英社新書、2018年)、『感情で釣られる人々』(集英社新書、2016年)、『知と情意の政治学』(教育評論社)、共著に『人生を危険にさらせ!』(幻冬舎)、『悪という希望‐「生そのもの」のための政治社会学』(教育評論社)、『統治・自律・民主主義‐パターナリズムの政治社会学』(NTT出版)ほか多数。翻訳書に『アメコミヒーローの倫理学』(パルコ出版、2019年)、『魂を統治する』(以文社、2016)がある。