「万葉集」における中央と地方 高橋虫麻呂の場合

  • 山﨑 健司(明治大学教授)
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 わが国最古の抒情詩集である「万葉集」を理解する観点として、本講座では「中央と地方」をテーマとして取り上げる。
 今回取り上げるのは、各地の伝説を素材とする歌をのこした高橋虫麻呂。その出身や経歴は柿本人麻呂や山辺赤人らと同様あきらかでないが、藤原宇合の下で活動していたらしく、養老三年(719)七月から約5年にわたる宇合の常陸国守時代には東国に関わる歌を詠み、天平四年(732)には西海道節度使として赴任する宇合に歌を贈っていて、大和・摂津・河内の地名を詠み込んだ歌も作っていることから、中央と東国の双方にかかわる歌人として注目される。本講座ではそれぞれの地域にかかわる伝説歌を読み味わいながら、虫麻呂作品の個性に深く結びつく地域性の問題を考えてみたい。3回の内容は以下の通り。

 (1)虫麻呂の東国の歌
 (2)虫麻呂の近畿の歌
 (3)虫麻呂における中央と地方

お申し込み
日程
2020/2/25, 3/10, 3/24
曜日・時間
第2週 火曜 10:30~12:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,900円 一般 11,880円
その他
教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

山﨑 健司(ヤマザキ ケンジ)
1960年東京生まれ。筑波大学第二学群比較文化学類卒業。同大学院文芸・言語研究科単位取得満期退学。博士(文学)。専門は万葉集、古代和歌史。奥羽大学、熊本県立大学を経て、現在明治大学文学部教授。著書に『大伴家持の歌群と編纂』(塙書房)。主要論文に「うら悲しき景」(『国語と国文学』第94巻第4号)、「梅花歌三十二首再読」(『萬葉集研究』第36集)、「仙覚本における「読み」の展開」(『萬葉』第221号)、「大伴家持における体言止めの歌」(『論集上代文学』第36冊)など。また共著『文学史の古今和歌集』(和泉書院)がある。