比叡山 日本仏教の母胎

  • 頼住 光子(東京大学教授)
講師詳細

 古来、日本人にとって山は、聖なる場所であった。仏教が日本に伝来して以降も、日本人は、山で修行をすることで、カリスマ的な力を身に着けた。そのうえで山から下りてきて、俗世に暮らす人々に対して、験力(げんりき)としてその力を示しつつ、教えを説いた。そして、彼らは、また山に戻って山岳修行を行い、さらに力を増大させた。
 このような山と里との往還は、民間の宗教者だけではなく、たとえば、空海と並んで平安仏教の重要な担い手である最澄の場合にも顕著に見られる。最澄はその著である『山家学生式』の中で比叡山での籠山修行の重要性を訴えている。
 本講座においては、最澄の思想を読み解くとともに、最澄によって確立された比叡山の天台宗で、その後の日本仏教を担う祖師たち、たとえば、法然、親鸞、道元、日蓮などがどのように学び、そこから巣立って自己の思想を確立していったのか、比叡山における彼らの学びがその後の思想にどのように反映されているのかを考えてみたい。

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日程
2020/6/18
曜日・時間
木曜 10:30~12:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,300円 一般 4,400円
その他
・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

頼住 光子(ヨリズミ ミツコ)
1961年神奈川県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科倫理学専攻博士課程修了。博士(文学)。東京大学大学院教授。倫理学・日本倫理思想史専攻。著書:『道元 自己時間世界はどのように成立するのか』(哲学のエッセンスシリーズ NHK出版)、『日本の仏教思想 原文で読む仏教入門』(北樹出版)、『道元の思想 大乗仏教の真髄を読み解く』(NHKブックス NHK出版)、『比較宗教への途1 人間の文化と宗教』(共著 北樹出版)、『比較宗教への途2 人間の社会と宗教』(共著 北樹出版)、『比較宗教への途3 人間の文化と神秘主義』(共著 北樹出版)など。