ベートーヴェンの生涯と作品 後期ピアノソナタ

  • 平野 昭(音楽評論家)
講師詳細

  ベートーヴェンのピアノ・ソナタは12歳の時の《選帝侯ソナタ》から51歳の時の最後の「ハ短調」ソナタ(第32番)まで長い期間にわたって作曲されています。しかし、広く人気のある《悲愴》(1792)、《月光》(1801)、《ワルトシュタイン》(1804)、《熱情》(1805)といった作品は20代前半までに書かれています。これまで毎年のように書かれていたソナタは1809年の《告別》のあとは1814年、16年、18年と各1曲ずつ作曲され1820~22年に最後の3曲セットが書かれることになります。一般に、後期孤高期は《ハンマークラヴィーア》(第29番)以降の4曲で語られますが、今回は後期様式を暗示、否、予期している作品90(第27番)まで遡って見直したいと思います。(講師・記)

〈スケジュール〉
1)ロマン派音楽、Op.111との符合:ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 Op.90
2)もはやソナタ形式など有名無実:ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101

<今後の予定>
3)特異あるいは得意な特別な終楽章:《ハンマークラヴィーア》変ロ長調 Op.106
4)3曲セット前2曲の共通因子:ピアノ・ソナタ第30番と31番 Op.109/110
5)最後のピアノ・ソナタ:第1楽章展開部での対位法と変奏曲終楽章 Op.111

<講座の全予定>※変更する可能性がございます。予めご了承ください。
■2020年メモリアルイヤーに向けてベートーヴェンの生涯と作品を2年かけて味わいます。2019年度は人間ベートーヴェン、2020年度は大作曲家(楽聖)ベートーヴェンをテーマに解説。

2019年度 人間ベートーヴェン
春 ハイリゲンシュタットの遺書
夏 傑作の森
秋 不滅の恋人
冬 ウィーン会議とナポレオン没落
2020年度 大作曲家(楽聖)ベートーヴェン
春 後期ピアノソナタ
夏 ディアベリ協奏曲
秋 ミサソレニムスと第九交響曲
冬 弦楽四重奏曲

この講座は、ご入会が必要です。会員でない方は、ご入会の手続きをお願いいたします。

お申し込み

注意事項

■新型コロナウイルス感染拡大の影響を鑑み、平野昭先生の講座は4月いっぱい休講いたします。春学期は6月の二回に回数を変更し、つづきは7月以降に開講予定です。

日程
2020/6/1, 6/29
曜日・時間
第1・3・5週 月曜 15:30~17:00
回数
2回
受講料(税込)
会員 6,600円 
その他
教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

平野 昭(ヒラノ アキラ)
1949年横浜生まれ。武蔵野音楽大学大学院修了。静岡文化芸術大学名誉教授、沖縄県立芸術大学客員教授、桐朋学園大学特任教授。前慶應義塾大学文学部教授。18~19世紀の西洋音楽史研究。特にドイツ語圏の作曲家作品研究が専門領域。とりわけベートーヴェンの全作品の分析的研究。『ベートーヴェン』(新潮社)、『人と作品:ベートーヴェン』(音楽之友社)、『音楽キーワード事典』(春秋社)、『ベートーヴェン事典』(東京書籍・共著)、『ベートーヴェン大事典』(平凡社・監修と共訳)等。音楽評論家として放送出演や「毎日新聞」等執筆。