ベートーヴェンとバッハ
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  • 平野 昭(音楽評論家)
講師詳細

 ベートーヴェンは1817年にほとんど作品を書いていないし、大作の作曲中であったわけでもない。年末近くになって漸く本格的な創作生活に戻り、1818年夏に完成させるピアノ・ソナタの最高傑作《ハンマークラヴィーア》作品106のスケッチに着手している。それまでベートーヴェンはこの1年間何もしなかったわけではない(笑)。この年にベートーヴェンは久しぶりにバッハの《平均律クラヴィーア曲集》第1巻、第2巻を取り出し、集中的にフーガを筆写したり、弦楽四重奏編成の4声部に書き換えたりしている。この学習成果が翌年の《ハンマークラヴィーア》終楽章フーガに結実し、さらにこれ以降のあらゆる作品、《ミサ・ソレムニス》や「第九」交響曲、そして最後の弦楽四重奏曲5曲におけるフーガ楽章、あるいはフーガ技法による主題展開で大きく開花し、「孤高期」と呼ばれるベートーヴェン最晩年の創作理念の基盤となっている。
 21歳まで暮らしたボン時代の師Chr.G.ネーフェ。その作曲指導の教材が、まだ出版されていなかったバッハの《平均律クラヴィーア曲集》(ネーフェ所有の写本)とエマヌエル・バッハの様々なソナタやゲレルト歌曲集であったことも、ベートーヴェンに大きな影響を与えたことは確かだ。個々の未解決問題としては「ベートーヴェンは《ロ短調ミサ曲》をどこまで知っていたか?」や「ピアノ・ソナタ作品110の第三楽章に見られる《嘆きの歌》と《ヨハネ受難曲》との関連は?」等々あるが、その状況なども紹介したい。 (講師・記)

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日程
2022/12/19
曜日・時間
月曜 15:30~17:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,333円 一般 4,433円
設備費(税込)
165円
その他
・この講座の受講料には音楽使用料が含まれています。

講師詳細

平野 昭(ヒラノ アキラ)
1949年横浜生まれ。武蔵野音楽大学大学院修了。静岡文化芸術大学名誉教授、沖縄県立芸術大学客員教授、桐朋学園大学特任教授。前慶應義塾大学文学部教授。18~19世紀の西洋音楽史研究。特にドイツ語圏の作曲家作品研究が専門領域。とりわけベートーヴェンの全作品の分析的研究。『ベートーヴェン』(新潮社)、『人と作品:ベートーヴェン』(音楽之友社)、『音楽キーワード事典』(春秋社)、『ベートーヴェン事典』(東京書籍・共著)、『ベートーヴェン大事典』(平凡社・監修と共訳)等。音楽評論家として放送出演や「毎日新聞」等執筆。