供養の日本史 江戸の供養文化

  • 徳野 崇行(駒澤大学准教授)
講師詳細

 長い歴史と伝統が踏襲されていると思われている現在の供養は、実は明治時代以降に先祖供養の儀礼が新たに加わることで再編されたものです。日本仏教の歴史の中で様々な高僧たちが独自の仏教思想を展開してきたことは言うまでもありませんが、そうした思想の影響を受けつつ、僧侶たちは死者の生き方と向き合いながら、どのような供養が相応しいのかを真贄に問い、それは供養儀礼の多様化を生み出す原動力となりました。
 およそ3か月に1回のペースで①縄文・弥生の弔い②古墳時代の葬送儀礼、③古代社会と天皇の弔い④中世社会と武士の供養⑤江戸の供養文化⑥現代社会と供養を紹介します。第5回目となる今回は、江戸時代の檀家制度の成立過程を説明した上で、禅宗では中世の供養法が近世寺院の行法書で明文化されていく状況、施財によって段階が設定されていた法事の形態、藩主家の供養と民衆の供養の具体相とその違いなどについて焦点を当てます。その際、読本や合巻といった近世木版印刷による出版物の挿絵なども適宜史料として活用しながら見ていきます。(講師・記)

お申し込み
日程
2019/9/29
曜日・時間
日曜 10:30~12:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,240円 一般 3,888円

講師詳細

徳野 崇行(トクノ タカユキ)
 1978年生まれ。駒澤大学仏教学部卒業。駒澤大学大学院人文科学研究科仏教学専攻博士課程修了。博士(仏教学)。駒澤大学講師を経て、現在駒澤大学仏教学部准教授。専攻は宗教学。研究テーマは日本の民俗宗教。主な著書に『日本禅宗における追善供養の展開』(国書刊行会、2018)がある。