宇宙からやってくる反物質

  • 鳥居祥二さん
  • 鳥居 祥二(早稲田大学名誉教授)
講師詳細

 宇宙からは高いエネルギーに加速された素粒子や原子核が降り注いでいる。これらの宇宙線と呼ばれる粒子の中には、反陽子や陽電子がわずかながら含まれている。長い間これらの反粒子は宇宙線の相互作用により二次的に生成されると考えられてきたが、最近の観測からこの考えだけでは説明できない反粒子が検出されている。これらの一部は、宇宙科学最大の謎の一つである暗黒物質の対消滅または崩壊で作られた可能性があり、暗黒物質探索の重要なプローブとなっている。また、パルサーでガンマ線から生成されるという説もある。さらに反ヘリウムや反重水素が検出されたという報告もあり、宇宙からの反物質の観測に大きな期待が寄せられている。 (講師記)



この講座は終了しました
日程
2019/10/26
曜日・時間
土曜 10:00~12:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,410円 一般 4,070円
その他
教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

鳥居 祥二(トリイ ショウジ)
京都大学理学研究科博士課程修了、理学博士(1978年)。東京大学宇宙線研究所、米国ユタ州立大学物理学科等での博士研究員を経て、1983年より神奈川大学物理教室。宇宙科学研究所との共同研究として宇宙線の気球観測を実施。2005年より早稲田大学理工学術院教授。JAXAとの共同プロジェクトとして国際宇宙ステーション搭載宇宙線観測(CALET)プロジェクトに代表者として従事。約5年間の観測装置の開発を経て2015年に打ち上げ、現在まで観測を継続中。2019年定年退官により早稲田大学名誉教授。