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コロナ禍を生きる哲学入門
- 大橋 容一郎(上智大学教授)
科学哲学、公共哲学、環境論、情報論、グローバリゼーションなど、ジャンルを超えた哲学的視座で、アフターコロナ時代の人間と世界のあり方、生きる指針を探求します。
新型コロナの世界的流行は千万人単位の犠牲者が予想され、第三次世界大戦と呼ばれるようになっています。過去の同様な大厄災は人間の世界観や生活感を大きく変え、文明やそれを支える哲学思想のターニング・ポイントともなりました。われわれは現在のコロナ禍をどのような視点で乗り越えるべきなのでしょうか。また乗り越えたアフターコロナの時代には、どのような人間生活や社会形態が期待されるのでしょうか。哲学者カントは、われわれが「何を知るか」、「何をなすべきか」、「何が期待できるか」を哲学の根本問題と見なしています。この講座では、科学哲学、公共哲学、環境論、情報論、グローバリゼーションなど、ジャンルを超えた哲学的視座で、アフターコロナ時代の人間と世界のあり方、われわれ自身の生きる指針を探求します。(講師・記)
【各回テーマとスケジュール】※状況によっては変更することもございます。
第1期(2020年10月~2021年3月)
10月・限界状況と人間の実存について (ヤスパース、ガブリエル)
11月・オンライン社会と情報について (コミュニケーション理論と情報論)
12月・個人と公共性について (アーレント、ハーバーマス)
1月・自由と社会的同調について (カント)
2月・人間的生活と経済生活について (近代の福祉国家論)
3月・道徳的行為とケアについて (ギリガン、コールバーグ)
第2期(2021年4月~2021年9月)
近代的世界観の転換について (ロック、カント)
大厄災と文明の変動について (トインビー、マクニール)
グローバリゼーションとローカリズムについて (ウォーラーステイン、トッド)
科学的実証と政治的決定について (クーン、エディンバラ学派)
人間の尊厳と生命の選別について (クヴァンテ)
文化と価値について (ヴィンデルバント、恒藤恭)
- 日程
- 2020/10/3, 11/7, 12/5
- 曜日・時間
- 土曜 10:30~12:00
- 回数
- 3回
- 受講料(税込)
- 会員 9,900円
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講師詳細
- 大橋 容一郎(オオハシ ヨウイチロウ)
- 1952年生まれ。現在、上智大学文学部哲学科教授。日本カント協会会長。日本哲学会評議員。専門分野は、近現代哲学思想史、認識論、ケアの哲学など。カントおよびフィヒテの哲学、その影響下にある19~20世紀の哲学思想史にもとづいて現代思想を見なおし、とくに多くの専門事典や全集に反映させている。関連書籍や論文の他、主な監修書・監訳書に、『岩波書店版カント全集』、『晢書房版フィヒテ全集』、『中央公論新社版哲学の歴史』、『弘文堂カント事典』、『岩波哲学・思想事典』、『世界人名大辞典』、『広辞苑』、『新カトリック大事典』などがある。