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芭蕉の生涯と作品
最後の旅へ2
- 教室開催
- 谷地 快一(東洋大学名誉教授)
俳句の歴史とは、つまるところ、松尾芭蕉をどのように理解してきたかを学ぶことです。しかし、著名な俳句と紀行文『おくのほそ道』に接することはあっても、それ以外の作品に触れる機会は、なかなか得られないでしょう。そこで、この講座では代表的な作品を視野に入れつつも、それ以外の作品を、芭蕉の生涯に沿ってゆたかに拾い集めます。彼が一代で築きあげた蕉風俳諧の全体像をつかみましょう。すなわち、流行の先端を走っていた若き俳諧宗匠の時代から、謎の江東深川隠栖時代を経て、旅の詩人として没するまで、主要な発句や連句・俳文、さらに手紙や遺書を含めて解説します。
寿貞の訃報を受けた芭蕉は嵯峨の落柿舎から大津の義仲寺へ、再び京の去来宅へ、更に伊賀に帰郷し、終焉の地である大阪へと旅を続けます。その間、門人宛にたくさんの手紙を書きますが、その用件の多くは「軽み」という新風に関わるものでした。今期はその代表的な書簡を紹介しつつ、芭蕉の美学のしめくくりをめざします。(講師・記)
第1回 7月18日 杉風宛書簡二通にみる「軽み」論
第2回 8月29日 去来宛書簡二通にみる「軽み」論
第3回 9月19日 「骸骨の画賛」から「軽み」を考える
- 日程
- 2023/7/18, 8/29, 9/19
- 曜日・時間
- 火曜 10:30~12:00
- 回数
- 3回
- 受講料(税込)
- 会員 9,900円
- 設備費(税込)
- 495円
- その他
- ・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。
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講師詳細
- 谷地 快一(タニチ ヨシカズ)
- 1948年北海道生まれ。東洋大学名誉教授。博士(文学)。俳号、海紅。俳人協会会員、日本エッセイスト・クラブ会員。著書に『与謝蕪村の俳景―太祇を軸として』(新典社)、共編著に『芭蕉・蕪村発句総索引』(角川書店)、 江戸人物読本『与謝蕪村』(ぺりかん社)、『俳句教養講座』全3巻(角川学芸出版)など。芭蕉会議〈http://www.basho.jp〉を主宰し、句集に『九十九句』。