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- 見学可
フランドル絵画の模写から表現へ
ファン・アイクなどを
- 教室開催
- 渡辺 郁夫(修復家)
14世紀後半、装飾写本の技術が板絵に用いられ、写実的な絵画が描かれるようになって始まったフランドル絵画。中世のゴシック様式に、徹底した観察と写実性を上乗せしたかたちで生まれてきました。ヤン・ファン・アイクは、それまで知られていた油彩画の技術に改良を加えて、現在知られているような細密な描写と鮮やかな色彩の油彩技術を確立したと言われています。大変教養が高く、数々の宗教的表象を絵画に取り入れたことでも知られています。
今日なおその全貌が明らかにされていない、ファン・アイク兄弟に代表される初期油絵の技法(フランドル技法)の再現を、受講者の皆さんとともに試みたいと思います。
◇◆修復の専門家による指導◆◇
絵画の修復では、それぞれの作品に最も適した修復方法を決めるために、肉眼による観察のほか、詳細な光学的・化学的調査を行います。その過程では、作品に関する数量的データばかりでなく、オリジナルの画家が用いた数多くの技法的情報もまた、明らかにされています。
この講座では、このような修復作業と研究の中で得られた知識をもとに、フランドル技法の再現を試みたいと思います。
- 日程
- 2023/1/13, 1/27, 2/10, 2/24, 3/10, 3/24
- 曜日・時間
- 第2・4 金曜 18:00~20:30
- 回数
- 6回
- 受講料(税込)
- 会員 26,400円
- 設備費(税込)
- 990円
- 持ち物など
- 【初日にご用意下さい】ウエス(ボロ布等)、キャンバス(約170×230㎜)を保管する蓋つきの箱(お菓子の空き箱など)、二回目以降の持ち物は初回に説明します。
※パネルは初日に、10階教材カウンターにて販売します(¥1150)
講師詳細
- 渡辺 郁夫(ワタナベ イクオ)
- 1960年生まれ。83年東海大学教養学部芸術学科卒。88年創形美術学校造形科卒。創形美術学校修復研究所入所(現・修復研究所21)。現在に至る。96~97年文化庁芸術家在外研修員としてドイツ・ベルリン美術館ラトゲン研究所及びプロイセン城郭庭園財団絵画修復工房にて修復についての研修を行う。98~2003年3月東京藝術大学大学院美術研究科文化財保存学保存修復油画非常勤講師。