他者性の哲学 言葉・聖霊・遊び
- オンライン講座
- 山内 志朗(慶応義塾大学教授)
キリスト教は、一貫して隣人愛を基本概念としてきた。他者とは、被造物である人間ばかりでなく、神もまた他者である。自己と他者との媒介は、キリスト教神学では、仲立ち・執り成しとして盛んに論じられた。近世のプロテスタント神学では、イエスのみが神と人間との唯一の仲介となったが、中世においては、聖霊・天使、そして数多くの聖人、そして時には聖遺物もまた「聖なるもの」として仲介の役割を果たした。この講義では、他者性ということをこの媒介という機能に注目して考えていく。媒介となるものは様々であるが、この講義では、天使といった中世における媒介者のイメージにも関心を向けながら、「言葉」「聖霊」「遊び」という契機を考えていきたい。拙著『新版天使の記号学』(岩波書店)が参考になるだろう。
今期は、自分探しの哲学を先に進め、西洋中世で展開された聖霊論が他者論とどう関わるのかを検討したい。20世紀には様々な他者論が展開されたが、コミュニケーションの基本的枠組みと聖霊論は、拙著『天使の記号学』でも展開したことだが、深く結びついている。現代のアニメを題材にしながら、分かりやすく考えていきたい。(講師・記)
【お申し込みの前に】
〈ご案内事項〉
・本講座はオンラインセミナーアプリ「Zoom」ウェビナーを使ったオンライン講座です。パソコンやタブレット、スマートフォンでも配信を見ることができます。
・本講座はメール登録のある受講者全員に後日アーカイブ動画(1週間限定配信)のリンクをお送りいたします。期間内は受講者は何度でもご視聴いただけます。
・配布資料がある場合はメールでご案内いたします。郵送はしておりません。
・開講日の前日夜までにメールアドレス登録のある受講者の皆様に講座視聴URLとパスワード、および受講のご案内をメールでお知らせいたします。弊社からのメールが届かない事案が発生しておりますため、モバイルメールアドレス(docomo、au、SoftBank、Y!mobileなど)はなるべく使用しないようお願い申し上げます。メールが届かない場合は asaculonline001@asahiculture.com までお問合せください。
・Zoomのソフトウェアを必ず最新版にアップデートの上ご覧ください。
・ネット環境による切断やその他アプリの障害が起きた場合には、当社は責任を負いかねます。 またやむを得ない事情により実施できなかった場合は、受講料の全額をお返しいたします。
・第三者との講座URLの共有や貸与、SNSを含む他の媒体への転載、また、講座で配布した教材を受講目的以外で使用することは著作権の侵害になりますので、固くお断りいたします。
・オンライン講座の申し込みはWEB決済のみで承ります(開講日前日まで)。キャンセルは開講日の4日前まで承ります(手数料550円)。キャンセルの場合はasaculonline001@asahiculture.comまでご連絡ください。その後のキャンセルはできませんのであらかじめご了承ください。
注意事項
・本講座はZoomウェビナーを使用したオンライン講座です。開講日の前日夜までに受講者の皆様に講座視聴URLとパスワード、および受講のご案内をメールでお知らせいたします。メールが届かない場合は、 【asaculonline001@asahiculture.com】 までお問合せください。
・ソフトウェアを必ず最新版にアップデートの上ご覧ください。受講者全員に後日アーカイブ動画(1週間限定配信)のリンクをお送りいたします。
- 日程
- 2023/2/2
- 曜日・時間
- 木曜 15:30~17:00
- 回数
- 1回
- 受講料(税込)
- 会員 3,300円 一般 3,850円
こんな講座も
講師詳細
- 山内 志朗(ヤマウチ シロウ)
- 1957年山形県生まれ。東京大学大学院文学研究科博士課程退学。現在、慶應義塾大学文学部教授。専攻は、西洋中世近世形而上学、倫理学。主な著書に『普遍論争―近代の源流としての』(平凡社)、『天使の記号学』(岩波書店)、『ライプニッツ』『〈つまずき〉のなかの哲学』(NHK出版)、『哲学と笑いの微妙な関係』(哲学書房)、『〈誤読の哲学〉』(青土社)、『小さな倫理学入門』『感じるスコラ哲学―存在と神を味わった中世』(ともに慶応義塾大学出版会)、『湯殿山の哲学:修験と花と存在と』(ぷねうま舎)、『目的なき人生を生きる』(角川新書)、『過去と和解するための哲学』(大和書房)など多数。2021年12月『ドゥルーズ 内在性の形而上学』(講談社選書メチエ)。