三輪君と大倭直 三輪山の神の実態と倭大国魂神
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  • 加藤 謙吉(歴史研究家)
講師詳細

奈良盆地の東南部に聳える円錐形の秀麗な三輪山は、古来、人々の信仰の対象とされてきました。その西麓には三輪山を神体山として祭る大神神社が鎮座し、大物主神がその主神とされています。三輪山の周辺の地域はヤマト・オオヤマト(大倭・大和・倭)と呼ばれ、ここが大和王権の発祥の地とされ、その地名は大和国や日本そのものを表す名称へと発展していくことになります。『記紀』によれば、三輪山の神の祭祀にあずかったのは大物主神の子孫の三輪君とされますが、元来この神を祭っていたのは初期のヤマト王権そのもので、後に三輪君が祭祀を継承するようになったと理解することもできそうです。また大物主神という名は、『記紀』的な日本神話の体系が成立した後に作られた神名であって、もとは倭大神(ヤマトノオオカミ)と呼ばれたヤマトの地の守護神であり、三輪君が祭主となるのにあわせてその神が分祀され、大倭国造家の大倭直が倭大国魂(ヤマトノオオクニタマ)神として祭るようになったと推測することも可能です。いずれにせよ三輪山の神の祭祀は、ヤマト王権の成立と不可分の関係にあり、神話・伝承のヴェールにおおわれたその実態を検証することは、古代国家形成の謎を解く一つの鍵になると思われます。(講師・記)

 第1回 10/7 大物主神と倭大神
 第2回 11/4 三輪君と大倭直(Ⅰ)
 第3回 12/2 三輪君と大倭直(Ⅱ)

お申し込み
日程
2021/10/7, 11/4, 12/2
曜日・時間
木曜 13:00~15:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,900円 一般 13,200円
教材費(税込)
教材費 165円
設備費(税込)
495円
その他
・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

加藤 謙吉(カトウ ケンキチ)
1948年三重県四日市市生まれ。1976年早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。成城大学・中央大学兼任講師、放送大学講師を歴任。博士(文学)。著書に『蘇我氏と大和王権』、『大和政権と古代氏族』、『大和の豪族と渡来人』、『大和政権とフミヒト制』(以上、吉川弘文館)、『秦氏とその民』、『吉士と西漢氏』(以上、白水社)、『日本古代の豪族と渡来人』(雄山閣)など。